自粛でどん底「飲食店」はいま何に困っているか

弁当の販売や宅配サービスで起死回生を図る

渡邊さんは配送専用サービスで、コロナショックの危機を乗り切りたいと考える。「配送専用サービスは、新型コロナウイルスとは関係なく前から準備していたが、タイミングがよかった。今後、配送用のサービスを複数展開し、店舗のキッチンも有効に使いたい」(渡邊さん)。

ランチビュッフェでは前菜をココット皿に小分けし、ラップもかけられている(写真:筆者提供)

さらにFine Fast Foodsではランチビュッフェを提供している新橋の店舗「G&G GARDEN TERRACE 新橋」で、以前と同じ品数の前菜を、ココット皿に小分けし、ラップにかけて提供している。大皿で提供していたパスタは、客ごとに作って提供する方法に切り替えた。

渡邊さんは「正直、手間はものすごくかかる。団体客がダメでも少人数のお客さんに安心して来てもらえるよう、やれることをやるしかない」と話す。

客側は歓送迎会や飲み会の時期をずらす

感染防止のための外出、外食の「自粛」はいつまで続くのか。都内の女子大学生(20歳)は、「友人間やサークルの3月上旬の飲み会は全部キャンセルしたけど、下旬か4月にやろうねと話している」と言う。自身もホテルの飲食店でアルバイトしており、「その頃にはお客さんが戻ってくれないと、みんなが困る」と願望交じりで語った。

勤め先から外食や懇親会の自粛を求められている大手企業の会社員男性(39歳)は、「4月の異動で海外赴任する人が1人いるが、在宅勤務に入っていることもあり、送別会はできない」と話す。会社からはコミュニケーション促進目的で、部署内での懇親会用の交際費が提供されている。

男性の会社では毎年、期限ギリギリの3月に、すき焼き屋や屋形船で宴会を開催してきたが、今年はそれも不可能になった。だが交際費は6月まで繰り越せることになり、男性は「そのときにパーッとやる方向だ」と言う。

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