何となく公務員を目指してしまうことによる最大のデメリットは、公務員試験に合格するために試験勉強をしている期間が、企業にとっては「空白期間」となることだ。当たり前だと思うかもしれないが、意外とこのデメリットが抜け落ちてしまっている人が多いと感じる。
公務員試験で勉強している知識は大学の一般教養科目のような知識が多く、企業に入ってから活用できるものはほとんどない。つまり、企業からすると、公務員を目指して勉強していた期間は、仕事にあまり関係のない知識をつけるために費やした期間だと評価される。
企業の評価としては、同じ1年間を過ごすのであれば「アルバイト>公務員試験」というケースが少なくない。空白期間を埋めるためにも試験勉強とアルバイトはある程度両立することをおすすめする。コミュニケーション能力を磨けるアルバイトならなおよいだろう。
利益を追求する民間企業とは考え方が違う
民間企業というのは、営利目的で運営されている。売り上げをだして利益を確保しないと、従業員の給与も払えないし、会社として存続することができない。つまり、民間企業における「仕事」は利益を最大化することだ。そのために、売り上げを増やし、費用を最小化するというマインドで仕事に取り組んでいる。
利益の最大化 = 売上の拡大 / 費用の最小化
しかし、本来であれば民間企業と同じように費用を抑えて、効果を最大化することが仕事となるはずの公務員の仕事は少し様子が異なる。公務員の仕事では、先に予算を組み、その予算を使い切らないと次年度の予算が削られてしまうことがある。むしろ、いかに予算を正確に算出したのか、その精度が評価ポイントとなる。
予算組みの精度 = (実際に使った予算)と(事前に組んでおいた予算)の差額
コスト削減をすることが必ずしも正解とはならず、予算を使い切ることが目的となることがある。このような民間企業と公務員の仕事における「正解の違い」から、民間企業は公務員とマインド(考え方)が違うと捉えており、公務員経験を持つ人や公務員を目指していた人を低く評価することがある。
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