消費者金融は厳しい環境が継続、資金状況やグループからの支援の可能性がより重要に《スタンダード&プアーズの業界展望》


 利息返還の請求者のうち、弁護士に委任する割合は司法書士や本人からの請求を上回る全体の約6割を占めるため、弁護士の処理能力の制約により、当面、利息返還額は落ち着いて推移する可能性もあるだろう。ただし、改正貸金業法の完全施行が近づくにつれ、さらに各社の与信が縮小する可能性があるため、利息返還や貸し倒れの高止まりが続くリスクをみておく必要があるとスタンダード&プアーズは考えている。

アイフルのADR手続きの成否や政府の貸金業法関連議論の行方に注目

資本や引き当ての状況には、アイフルを除き目立った変化はなかった。アイフルについては、大幅な純損失計上に伴い、純資産が1090億円まで減少し、自己資本に対する有利子負債の比率が前期末の2.3倍から7.2倍へ悪化した。利息返還負担や、改正貸金業法完全施行が各社に与える定量的な影響は見通しが立てにくい。そうしたなか、一定の事業基盤を維持するためには、資金の確保やグループなどからのサポートは、より重要になってきている。今後、スタンダード&プアーズでは、アイフルの事業再生ADR(裁判外紛争手続き)の成否のほか、政府のプロジェクトチーム(大塚耕平座長)で今後検討される「改正貸金業法を円滑に実施にするために講ずべき施策の必要性の有無」が潜在的に業界に与える影響も大きいとみており、各社の業況に加え、これらも注視していく。

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