会社を滅ぼす「無礼な新人」を見分ける方法 「ヤバい人」を採用しない具体的なテクニック

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仮定にもとづく質問よりは、過去に実際に起きた出来事にその人がどう対処したかを尋ねるべきだ。その人の過去の言動が、企業の価値観に本当に合っているかをよく確認する。過去の行動事例は1つでは不十分だろう。2つ、3つの事例を聞き出す必要がある。

面接は場当たり的なものにはしない。方法を体系化して、どの人に対しても同じ質問をし、順序も必ず同じにする。この方法で面接をすると入社後の仕事ぶりがかなり正確に予測できることが調査によってわかっている。

頭を抱えないためには?

面接の際は、志望者の言動もよく観察する。特に次の点に注意する。

・志望者は時間どおりに到着したか
・自分の行動、その結果について責任を持とうとする姿勢があるか。よくない結果を人のせいにしようとしてはいないか

志望者が何を言うか、だけではなく、何を言わないかにも注目すべきだ。

話が具体的になったときには、特にその人の礼節に関係が深そうな部分をよく聞く。また話しているときの態度が、言語にはならない情報を伝えてくれることもあるのでよく見る。

礼節に関する話をするときの志望者の表情や仕草はどうだろうか。しかめ面をしていないだろうか。落ち着きがなくなったりはしていないか。あなたの会社の価値観に合う人だと感じられるだろうか。

その人が会社の価値観に合わないのだとしたら、そのことはできるだけ早くわかったほうがいい。志望者が面接に訪れた際には、面接官以外の社員と接触する機会もあるだろう。そのときの態度も注視すべきだ。

例えば、駐車場の案内係に対して、志望者はどういう態度だったか。受付係や、アシスタントに対してはどうか。腰が低く、優しかったか、それとも横柄で見下したような態度だったか。

私は多数の企業の人事担当者から話を聞いたが、彼らによると、就職志望者についての最も有用な情報は、入り口で出迎えた受付係などから得られるという。

確実にいい人を採用するには、関わる人間を増やすとよい。面接をするだけではなく、何人かの社員と昼食や夕食をともにさせる、または野球観戦などのイベントで行動をともにさせるのもいいだろう。

そうすれば、志望者も、チームや会社の価値観に直接、触れる機会が得られることになる。価値観が自分に合うかどうかも、わかりやすくなるはずだ。自分に合うと思えば採用してほしいと思うだろう。

だが、自分には合わないと感じ、自ら辞退する可能性もある。そうしてもらえれば、双方にとって、時間の節約になる。また、お互いにストレスも感じず、頭痛を抱えることもない。当然、会社が無駄な金銭的コストをかける必要もなくなる。

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