受験生の息子が突然不登校になった親の"後悔" 今だからわかる親の寄り添い方
「このタイミングしかない」と思い、私は仕事を辞めました。仕事を辞めることは悩みに悩みましたが、息子との信頼関係が少しずつ戻ってきたのであれば、この機会を逃してはいけない。
仕事よりも、とにかく息子を助けたいという一心でした。私が昼間に家にいることの影響もいろいろ考えましたが、わが家の場合、結果的によかったと思っています。
21歳になった息子は今も「ネモ」に通っています。息子が不登校になって7年あまり、親としての私が以前と大きく変わった点があります。
それは「将来はどうするの?」と息子に聞かなくなったことです。息子を信じ、息子の今の気持ちを聞くこと、これを第一に考えています。
将来についても、息子がいちばん考えていると思いますので、急かすことも否定することもせず、息子が進んでいく道を応援したいと考えています。
今になってわかることですが、息子が不登校になったとき、親としてどう寄り添うべきだったのか。
それは、親が息子の力を信じ、家族全員が味方になるということ。親のよかれで息子の望まぬことをさせるのではなく、また社会で当たり前とされている価値観で息子を否定することもせず、今の状態をありのまま受けいれる、これが必要だったんだなって。
親は黙って、子どもの声を聞くのがいい。言葉で言うほど簡単なことではありませんが、これが悩みに悩み抜いて、私なりに出した結論です。
息子は今でもイライラしたり、落ち込むときがあります。とはいえ、以前と比べると、立ち直りが早くなった気がします。また最近では「前に進みたい」と言うようになりました。
子どもが学校へ行かない理由はいじめの場合もあれば、単に学校が合わないという場合もあります。
また、理由は本人もよくわからないということもあります。各々違いはありますが、だからこそ周囲が落ち着き、子どもの今の気持ちに共感し、家を安心できる居場所にすること。
そのためには、子どもの力を信じ、子どもの声を聞くことが欠かせません。これが不登校のわが子に寄り添うときに、親にできることなのかな、と私は思います。
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