海運バブルの後遺症、止まらぬ供給増加で熾烈な消耗戦へ

川崎汽船424億円、日本郵船370億円、商船三井114億円--。海運大手3社は今中間期にそろって赤字となった。止血もままならず、日本郵船と川崎汽船は、通期でも赤字に陥る見通し。最大手の日本郵船が単体で営業赤字となれば、実に57期ぶりだ。唯一、黒字維持の旗を降ろしていない商船三井も、通期営業益予想はわずか100億円(前期は1972億円の黒字)。為替や燃油価格次第であっさり“喫水線”を割り込む水準の低さである。

バラ積み天国からコンテナ地獄へ

つい1年前まで、業界は空前の好況に沸いていた。ブラジルや豪州から中国への鉄鉱石輸出が旺盛だったうえ、投機マネーが運賃先物の売買に流入し、2008年度前半にバラ積み船の海運市況は暴騰。ケープサイズと呼ばれる大型バラ積み船(以下ケープ)のスポット運賃は、1日20万ドルと過去最高値をつけた。日本勢もそれを満喫し、大手3社とも08年中間期で過去最高益を記録する。

そこへリーマンショック。投機マネーが引き揚げると海運市況は暴落し、世界同時不況で荷動きも急速に縮小。ケープ運賃は採算ラインを大きく割り込み、1日1000ドルの史上最低の水準に落ちた。

まさに天国から地獄だが、足元の大赤字の元凶はバラ積み船ではなくコンテナ船にある。そもそも空前好況時でもコンテナ船部門は赤字だった。だが、バラ積み船の巨額黒字を前にそれもかすんだ。また、赤字額が2ケタの億だったほか、赤字運航とはいえ荷動きが年7~8%の水準で伸びていたことも背景にあった。

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