この熊は普段は寝ているが、兜を着用すると起きてしゃべり出す。侍が祖父から受け継いだ兜なので、熊は先々代にも仕えていた。だから侍に何か意見しているらしい。うるさいけれど邪険にもできない。侍は複雑な表情を浮かべている。

以上、駆け足で見てきたが、加藤さんは、「野口さんの作品はサイズ感がいいんですよ。等身大では面白くない。サイズ感は大事だと思います」と言う。
武者たちは10㎝に満たないものから80㎝を超えるものまで、大きさはさまざま。身長30~40㎝のものは、もし小人がいるならこのぐらいでは?と、想像を膨らませてくれる。
これまでに野口さんがコツコツと作った作品は約90点。そのうち80点以上が今回展示されているから、ほとんどの作品を見ることができる。美術館では初めての個展になる。まだあまり知られていない作家だが、若い人を中心に、入館者がじわじわと増えている展覧会だ。
「野口哲哉展-野口哲哉の武者分類図鑑-」
2014年2月16日(日)~4月6日(日)
練馬区立美術館
東京都練馬区貫井1-36-16
TEL 03-3577-1821
10:00~18:00(入館は17:30まで)
月曜休み
一般500円、高・大学生と65~74歳は300円、中学生以下と75歳以上は無料
2014年4月19日(土)~7月27日(日)、京都府のアサヒビール大崎山荘美術館に巡回。
記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
印刷ページの表示はログインが必要です。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら
無料会員登録はこちら
ログインはこちら