「上司の評価」に不満を持つだけ人の悲しい末路 「あいつはわかっていない」と言ってもムダ
一方、ビジネスパーソンの多くは、同僚と比較しがちです。とくに同じような成果を出しているにもかかわらず、同僚のほうが高く評価されているとわかると、心が穏やかでいられなくなります。それどころか、そんな評価を下した上司が憎いという気持ちに至ることだってあります。
当然、会社の人事もそんなことは百も承知なので、評価の公平性を担保するための施策を講じています。例えば、上司には、評価傾向(評価を甘くつけたり、辛くつけたりする)に陥らないための研修をしたり、効果的なフィードバックをするための研修をしたり、評価のためのFAQを用意したりします。しかし、人間が評価する以上、公平性はないと思って、評価を理解したほうがいいのです。
心のモヤモヤの(不満を漏らしている)原因は何か?
では、公平な評価が行われず、上司と自分との評価の間にギャップがあったとき、どうすれば心のモヤモヤが取れるでしょうか。それには、問題を引き起こしている原因を考える必要がありますが、なぜ原因を考える必要があるのでしょうか。
それは、原因によって、講じるべき解決策が異なるからです。しかし、多くのビジネスパーソンは、原因を考えることができません。これを読んでいるあなたも、頭で「そうそう」とか「そんなこと当たり前」と思うかもしれません。しかし、現場で自分が想像した評価とは異なる評価をつけられるという問題に直面すると、いても立ってもいられず同僚に上司の悪口を言ってストレスを発散するといった解決策に飛びついてしまいます。頭でわかっていても、実践することがとても難しいのです。
自分が納得できる評価をもらっていれば、不満を漏らすことはありません。不満を漏らすのは、問題があるからで、その問題の原因は主に3つあります。
自己評価がやけに高い社員も一定数存在します。成果をさほど出していないにもかかわらず、本人的には、とても頑張ったと感じている場合です。当然、上司は自分の判断軸で評価をするので、本人の自己評価との間にギャップが生じてしまいます。これが不満の種になるわけです。
上司と常日頃から目標について対話の場を持ち、自分が現在どれくらいの成果を出していて、このままいけばどのくらいの評価がもらえるのかについて確認していないと、評価時にギャップが生じることは少なくありません。とくに上司が部下の仕事自体をよく理解していない場合、ギャップが生じる可能性は高いです。
自分の出した成果が会社や上司から求められているものとズレていると、これまた評価時にギャップが生じてしまいます。上司も部下の頑張りは評価できても、求められる結果を出していなければ、高い評価をつけることはできなくなります。
さらに、上記の要因はクリアできても、管理職自身の問題で、評価に関してギャップが生じることがあります。いろいろな要因に影響されてしまい、正しい評価ができないことがあるのです。例えば、評価の直前で、部下が大きなミスをしてしまうと、評価全体が低くなってしまうこともあります。
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