不登校の子が「親に絶対してほしくないこと」 ゲームを禁止している場合ではない

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親にされてうれしかったことは、私の趣味を理解してくれて、いっしょにハマってくれたことです。逆にイヤなのは、小言を言われることです。

「家事やってくれない?」とか「洗濯物、片付けといて」とか「もうできるでしょ」とか。できないから休んでるんだって話ですよ。そういうことを言ってくるのがイヤでした。

ゲームの時間管理するべき?

質問者A:中学1年生の子を持つ父親です。私自身は、「不登校でもいい」という覚悟はできているんですが、本人は家で1日中ゲームばかりしているんですね。

時間を決めるなど、親がゲームの管理をしたほうがいいのでしょうか、それとも放っておいたら自分で管理ができるようになるのでしょうか、迷っています。

丸山:僕も親からゲーム時間の制限をされたことがありますが、うまくいきませんでした。

一方的に「もうやめなさい」と言われると、反抗して、親の目を盗んでゲームをするなど、関係が悪くなる一方だったんです。

僕の場合は、通信制高校で友だちができたことや、行きたい大学ができて、受験対策をしなきゃいけなくなったことから、自分から「仕方ないな」という感じでゲームの時間を減らしていきました。

多いときは1日16時間くらいゲームしていたこともあったんですが、いまは1日1時間~2時間くらいですね。

あおい:私は、本当につらいときは、好きなことがいっさい、できませんでした。耳に音を入れるのもつらくて音楽が聴けないし、目に光を入れるのもつらいからスマホもいじれなかったんです。

ほかにも朝起きたくなかったり、ご飯が食べたくなかったり……、とにかく何もできなくなってしまったんです。

だから、「ゲームばかりしている」と聞くと、「その人は好きなことができていいな」って思います。気持ちが弱っているときでも、その人には夢中になれる命綱のようなものとしてゲームがあるんだと思うんです。

「ゲームが好き」という気持ちがとっかかりになって人生が楽しくなることだってたくさんあるかもしれません。そういう命綱があってうらやましいです。

大森:檀上のメンバーじゃないのですが、僕も発言してもいいですか。子ども若者編集部メンバーの大森と申します。僕もずっと長い時間ゲームをやっていました。それはゲームがとても楽しかったからです。

でもその後、別のものに興味が移っていきました。僕の場合は通信制高校に入り軽音部で活動したり、高校卒業後、社会人向けの農業学校で農業を学んだり。

そういう活動をする中で、自然とゲームの時間が減っていきました。お子さんも、今はゲームが楽しいからやっているんだと思いますが、別のものに興味を持てばそちらに気が向くんじゃないでしょうか。

質問者B:小学2年生の娘が不登校です。社会に出て何かをするために、必要最低限の学力は身につけてほしいと思っています。みなさんは学力の問題をどう解消しましたか?

丸山:不登校していたころは勉強が本当に嫌でした。でも今思うと、最低限の学力は僕も必要だと思っています。

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