そして、企業独自の質問がある。これが難関だ。就活生は企業の期待に応えたいのだが、単純な質問でもなかなか難しい。
例えば、次のようなコメントがある。
「あなたが働く理由は? という質問があったが、バカ真面目にお金を得るためと答えることは就活生にとって不可能であるため、質問の意図が見えずナンセンスだと思った」(文系・その他国公立大)
このほかに「あなたにとってのクリエーティブ」のようなお題に対しては、「質問が抽象的すぎる」という不満が多い。
「面倒くさかった」「量が多すぎる」という感想もあるが、「考えるのが楽しかった」というコメントもある。課題は企業の文化や価値観を表し、学生にも伝わるのだと思う。
設問と記述量が半端なく多い
今回の学生への設問は「印象に残っているエントリーシートの会社」だが、強い印象を残す筆頭は「記述量」だ。その筆頭は花王。理系学生にはきつい課題を与えている。
「設問が多すぎる」(理系・その他国公立大)
「記述量が半端なく多い」(理系・旧帝大クラス)
昨年も同じように質問が多く、その内容は個性的だったから、花王を志望する学生は覚悟しておいたほうがいい。
また、伊藤忠商事は「文字数の短さ」が特徴だ。
「字数が短く書きやすいものが多かった」(文系・旧帝大クラス)
「全ての文字数が少ない代わりに設問が多い。人柄を聞かれるものが多く、大喜利をしている感じだった」(文系・上位私立大)
どの学生も異口同音に「短さ」「少なさ」を訴えている。感想を読むと、シンプルさに好感しているようだ。
短い文字数で回答するにはコツが必要だ。面接でも使えるコツは「結論から話す」ことだ。20文字、30文字は短いから理由は不要。結論だけでいい。
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