「生理前の不調」に苦しめられる女性の実情 PMSやPMDDの治療は「婦人科」だけでは難しい
婦人科医は最初、低用量ピルと漢方薬、不安感の強さから、抗不安薬を頓服で処方。
その後の1カ月は、薄氷を踏むような日々だった。ピルの休薬日4日間は、また振り出しに戻ったように調子が悪くなり、よかったり悪かったりを繰り返す。
しかし、3カ月が過ぎた2019年の12月。仕事帰りのバスの中で、パニック発作が起こる。
婦人科医に相談したところ、低用量ピルと漢方薬から抗うつ剤へ薬が変更に。
「抗うつ薬になった段階で『婦人科だけではダメかも』と思い、友達が通う評判のいいメンタルクリニックへ電話をしましたが、予約がいっぱいで断られてしまいました」
桃山さんは現在、ほかのメンタルクリニックを探しながら、婦人科に月1回通い続けている。
生理前の不快な症状が悪化
私は桃山さんの経験した動悸や不安感、「身の置き所のない苦しさ」がよくわかる。
私も生理の約1週間前になると、ちょっとしたことでイライラしたり、いつまでもクヨクヨしたり、メソメソ落ち込んだりする精神的な不調とともに、肩こりや目の疲れ、頭痛や便秘などに悩まされていた。
おそらく本格的に悩み、インターネットで情報を集め出したのは、産後仕事に復帰した頃だったように思う。
それでなくても子育てと仕事でクタクタなのに、生理前になると精神的にも身体的にも重だるく、自分だけ地面に沈みながら歩いているような気分だった。
しかし人間、外に出れば「ちゃんとしよう」と思うようで、仕事は何とかこなせたが、家庭では生理前になると夫とよくケンカになったし、子どもにも必要以上にイライラしていた。
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