受験生必読!論説文を得意にする「最大のコツ」 「二元論」で考えれば文章が2色に見えてくる

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新聞の社説などを使って長文問題の練習ができます。ぜひ、お子さんと一緒に、今回解説する「二元論」の使い方を練習してみてください(写真:Ushico/PIXTA)
子どもに英語や数学は教えられるけれど、国語に関しては難しい……そうお悩みのご両親は多いでしょう。特に長文問題は、大人でも読んで正しく理解するのが難しいこともあります。
そんな長文の読み方を教えるのが、人気の中学受験国語塾を主宰し、『全教科対応! 読める・わかる・解ける 超読解力』の著書を持つ善方 威氏です。善方氏の提唱する「二元論」という方法を使うことで、難解な論説文も2色に見えてくるそう。そのテクニックについて伺いました。

文章をプラスとマイナスに分けて考える

文章にはさまざまな種類がありますが、私たちが普段よく目にするのは、「論説文」「説明文」「物語文」です。例えば新聞を例にとると、社説は論説文で、記事は説明文、連載小説は物語文です。

論説文とは、筆者が自分の意見を述べる文章です。新聞の社説では、その新聞の考えがそこに表れます。そのほかの、事実を伝え、意見のない文章は、説明文です。物語文は言うまでもなく、小説や絵本などの文章です。

ちなみに論説文1題、物語文1題というのが、現在の標準的な中学入試の出題傾向です。昔は説明文も入試問題として多かったのですが、最近はめっきり減っています。論説文と物語文が、現在の入試の主流です。

やはり、子どもたちが難しいと感じるのは論説文でしょう。物語文なら少なくとも「おおよその」事実関係は認識できるでしょうが、論説文では「筆者が何を言いたいのか」がまるでわからない、ということが起きがちです。

この論説文を読み解く際の基本の考え方があります。それが、私が教室で受講生に実践させている「二元論」です。私の教室の生徒に、二元論を禁止したら、みんな解答できなくなってしまうかもしれません。それほど大切な読むための「道具」です。

二元論というのは、簡単に言えば、

「プラス(善)とマイナス(悪)に分けて対立する概念を捉える」

というシンプルな方法です。

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