テレビ朝日とKDDI、動画配信で手を組んだ事情

動画配信「戦国時代」をどのように生き抜くか

テレビ朝日はKDDIと組んで、待望の動画配信サービスに本格参入する(撮影:尾形文繁)

テレビ朝日とKDDIは12月12日、動画配信サービスを展開する共同出資会社を設立することを発表した。KDDIが2020年3月に動画配信サービス「ビデオパス」事業を新会社に移管したうえで、テレビ朝日が同社に50%出資する計画だ。

ビデオパスは2012年から、月額590円で視聴できる動画配信サービスを始めている。KDDIによると、新会社はビデオパスの会員基盤を引き継ぎ、名称なども含めサービスの再構築を目指す。同社はKDDIの連結子会社、テレビ朝日の持分法適用会社になる見込みだ。

テレビ朝日とKDDIの「深い関係」

従来から、テレビ朝日とKDDIは深い関係にある。2015年にKDDIが運営するビデオパスで業務提携。テレビ朝日のコンテンツをビデオパスに優先的に提供したり、「仮面ライダー」シリーズなどの一部コンテンツを独占配信するなどしていた。

今回の出資の狙いについて、テレビ朝日の経営企画部門の担当者は「今までは自社の動画を配信するプラットフォームがなかった。今まではコンテンツ提供者だったのが、今後はプラットフォーマーにもなれる」と話す。

現在、民放キー局の多くは動画配信サービスを保有している。日本テレビの「Hulu(フールー)」が会員数200万人(2019年3月時点)と頭一つ抜けており、その後をフジテレビの「FOD」、TBSとテレビ東京の「Paravi(パラビ)」が追っている。

「HuluやNetflix(ネットフリックス)などのSVOD(定額制動画配信サービス)は存在感が大きくなっている」(前出のテレビ朝日担当者)と焦りを隠さない。今回のKDDIとの共同出資によって、テレビ朝日は念願の配信プラットフォームを手に入れた形だ。

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