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「子どもの大ケガ」家の中だからこそ危ない理由 「気をつけよう」では事故はなくならない

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交通事故の場合、発生後に警察が現場検証をし、その情報が交通事故総合分析センターに送られ、さらに詳しく分析されます。その結果から対策が考えられ、違反の項目を増やしたり、罰金の額を上げるなど具体的な対策を行う。それで翌年に、新しい対策の効果を数値で評価する仕組みがあります。

また最近では車にドライブレコーダーが設置されたり、自動運転が実社会で実装される機運が高まっています。そのように個々人の意識ではなく、システムとして事故予防に取り組むことが重要です。

子どもの安全対策で社会に問われているもの

――事故はどこまで予防できるものだと考えていますか。

100%、すべて防ぐことは難しいと思いますが、防げたはずの事故が多いことは確かです。

子どもにとって危険な製品や環境などは「変えられるもの」である、と山中さんは言う(写真:リディラバジャーナル)

子どもの事故を予防する原則として、事故が起こった状況を「変えたいもの」「変えられないもの」「変えられるもの」の3つに分けて考える必要があります。

「変えたいもの」は、重症度が高い傷害の発生数や死亡数などです。これらは、誰でも思いつきます。事故に遭った子どもの年齢や発達段階、天候、季節、時間などは、予防を考えるうえである程度必要な情報ですが、それらは「変えられないもの」です。

一方、子どもにとって危険な製品や環境などは「変えられるもの」です。つまり、事故予防とは、傷害に関わる要因の中から、「変えられるものを見つけ、変えられるものを変えることによって、変えたいものの発生頻度や重症度を変えること」なんです。

防げたはずの事故が多発している以上、ただ単に「気をつけましょう」と指摘するのではなく、気をつけなくてもいい製品や環境をいかにしてつくるか。それが社会に問われているのだと思います。

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