孫正義が目指す「バフェット最強経営」の要諦

手堅く現金を生みながら投資できるモデル

バークシャー・ハサウェイのCEOをつとめるウォーレン・バフェット氏(左)とソフトバンクグループ社長の孫正義氏(右)。両社の共通点と相違点とは?(写真:尾形文繁、今井康一)

ソフトバンクグループが11月6日に発表した2019年7~9月期の連結決算は約7000億円の営業損失と、同社の四半期決算では過去最大の赤字となりました。これは、ソフトバンク・ビジョン・ファンドをはじめとする投資事業での営業損失が原因でした。

拙著『ソフトバンクで占う2025年の世界』でも詳しく解説していますが、ソフトバンクグループは、今や、通信事業会社から「戦略的持ち株会社」という投資会社へと進化を遂げています。その象徴が10兆円規模のソフトバンク・ビジョン・ファンド。同ファンドを通して多くの企業へ投資がされていますが、今決算での営業損失を受けてソフトバンクグループの投資事業に対する懸念も高まってきています。

テクノロジー業界のバークシャー・ハサウェイを目指す

そのような中、ソフトバンクグループを投資会社、持ち株会社としてみる場合、類似する企業としてバークシャー・ハサウェイを挙げることができます。

バークシャー・ハサウェイは、世界的に著名な投資家ウォーレン・バフェット氏がCEOをつとめるアメリカの会社。ソフトバンクグループと同じく持ち株会社であるとともに、その傘下では保険、鉄道、電力・エネルギー、製造、小売り・サービスなどを多角的に展開する事業会社でもあります。そして、何よりも投資会社としての性格が強い点が特徴です。

孫正義社長はソフトバンク・ビジョン・ファンド事業を立ち上げるに当たって、バークシャー・ハサウェイを「保険というキャッシュフローを生み出す事業を持ちながら、片方では投資を行っている」「その合わせ技の事業モデル」と評し、「テクノロジー業界のバークシャー・ハサウェイを目指している」と明快に述べました。本稿ではソフトバンクグループとバークシャー・ハサウェイを対比、それぞれの「投資会社」としての特徴について述べていきます。

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