本記事では、筆者が所属する既卒・第二新卒・フリーターの就職支援会社UZUZ(ウズウズ)に、就職支援の登録をし、結果「就活ひきこもり」から社会復帰を果たした人の事例を紹介していく。同じ境遇で就職できずに就活ひきこもり状態となってしまっている人たちが、この記事を読んだことがきっかけとなり、1歩目を踏み出してもらえればと思う。
氏名:佐藤 乙也(仮名)
性別:男性
年齢:26歳(就業サポート当時)
最終学歴:日本大学
就活ひきこもりのきっかけ:バンド活動による留年(1年半)、卒業後のフリーター期間(2年間)
就活ステータス:既卒(学校を卒業して就業経験がない状態)
現在の職業:営業職(マネージャー)
バンド活動に傾倒、「赤髪」が悪目立ち
東京都大田区で生まれた佐藤さんは、小中高と公立の学校に通い、大学は日本大学に進学した。ただ、大学への進学はストレートとはいかず、1年間浪人。高校時代に入った軽音部でのバンド活動にハマりすぎてしまったからだ。
大学に進学してからも、音楽活動に没頭。軽音サークルに入り、勉強そっちのけでバンド活動ばかりの日々を過ごしていた。かなり力を入れて活動し、全国ツアーをするようなハードロックバンドのメンバーにも名を連ねた。そして、2枚のCDを発売する経験もする。
しかし、学業とバランスを取るのは難しかった。バンド活動には波があり、夏と冬が最もライブが多い時期になる。しかし、ちょうどその時期は大学の期末テストに重なるタイミング。ライブを優先したため、どうしてもテスト勉強はおろそかになる。
卒業するためには、当然、単位を取得する必要があったが、合格点に満たない試験が相次いだ。そこで、担当教授に再試験やレポートを提出して、評価の加点をお願いするが、まともに授業に出ていない佐藤さんに対して、どの先生も冷たい反応だったという。
何より、佐藤さんは当時「赤髪」だったこともあり、イヤでも目につく。出席したときも、出席していないときも同じように目立ってしまったことで、出席していないことがすぐにわかってしまう。そうした「悪い心証」を与えてしまったことも手伝って、卒業には5年半かかった。
大学卒業後も佐藤さんは、就職することもなく、バンド活動を続けた。ただ、バンドだけで食べていくのは難しいので、アルバイトをしながら生計を立てた。バイト先は、「夜のお店」向けのケーキ専門デリバリー。一般家庭の注文は受けず、六本木、赤坂、西麻布といったエリアにあるスナックやクラブ向けにケーキを配達する仕事だ。
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