「パーフェクトウーマン」は焦りの原因にしかならない
現在、多くのメディアで「ウーマン・オブ・ザ・イヤー」のような企画を目にします。雑誌のインタビューでは、ビジネスパーソンとしても、妻としても、母としても完璧な美人起業家が、「幸運だっただけです」「周囲の協力に恵まれて」と艶然とほほ笑んでいます。
友人のひとりに、こうした傾向を「逆効果でしかない」とバッサリ言い切る人がいます。
「そういうのをふつうの女性が見ると、『やりがいのある仕事をバリバリやり、理解のある夫とかわいい子どもがいて、いつも余裕を持って身ぎれいにしていなければ、女子としては不完全』かのように思い込んでしまう。ほんと、やめたほうがいい」というのが彼の言い分です。
確かに一理あります。
繰り返しになりますが、働く女性にとってロールモデルが豊富にいないというのが、男性に比べた最大のディスアドバンテージ。身近に適切なサンプルがいないので、ついメディアで取り上げられるような「極端に成功している人」にあこがれ、「女子たるもの、ああならなくちゃいけない。それに比べて自分には何もない……」と落ち込んでしまう。残念なことです。
以前、『AERA』誌で「社外メンターを持とう!」という企画があり、私も登場しました。そこでは、ロールモデルを社外に求めた女性社員のエピソードが紹介されていましたが、これなどは解決策のひとつでしょう。
もちろん男性たちの中にも、近場にロールモデルがいなくて途方に暮れている人がいるはず。自分なりの生き方の基準を持って、いろいろな人から刺激を受けたいものです。
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