ファッションショーが”超高コスト”な理由

モデル代、舞台演出、IT・・・

モデル、舞台演出、ケイタリング……、積み重なる費用

まず、人件費をみてみましょう。つまり、モデル代です。平均的には、1ブランドのショーで約10〜20人前後のモデルを雇い、同じモデルが何度か着替えて登場します。ですが、トップメゾンでは、モデルの数を2~3倍に増やし、各モデルが服を着るのはせいぜい1~2回。人数のみならず、有名モデルも多く登場します。トップモデルになると、ギャラもハネ上がり、あくまでも名の知れたトップモデルという前提の話ですが、トップモデルが1回のショーで稼ぐのは、数十万~数百万円と言われています。いずれにせよ、モデルの人数が多ければ多いほど、ショーにおカネがかかっているというわけです。

そして、もうひとつの外せない要素は、舞台演出です。東京などでは、そっけない貸しホールにランウェイが設置され、シンプル極まりない会場も多いですが、パリコレの会場は、建物自体の雰囲気に加え、会場内の装飾にいたるまで、凝った作り込みが徹底されています。たとえば、プチジャングルが出現したり、黒塗りのメリーゴーランドがあったり、エレベーターやエスカレーターを設置しモデルが上下する舞台をつくったり、1回限りなんてもったいないほどの装置で、非常におカネがかかっているショーが数多くあります。

そのほか、ショーには一流のイベントプロデュース会社やヘアメイクさんがかかわっていますし、ショーの前後にはレセプションでケイタリングが必要かと思えば、小さなギフトを用意したり、見えないところにもたくさんのおカネがかかっています。

注:最近、日本で若い女性に人気の“東京ガールズコレクション(TGC)”などがありますが、こちらは入場券という形でおカネをとっている商業イベント(コンサートのようなもの)ですから、ここで話しているファッションショーとは別のものです。

そろそろこのあたりで、正直、パリコレっていわれてもあまり現実味がないし、という声も聞こえてきそうですので、日本で行われているファッションショーにも目を向けたいと思います。

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