引責観測も飛び出すスターフライヤーの苦境

赤字転落の中堅エアラインに襲いかかる"3つの敵"

(撮影:梅谷 秀司)

この戦略に立ちふさがったのが、JAL、スカイマーク、そしてLCCである。

公的資金の注入により急回復をはたしたJALは、財務力を武器に主要路線で価格競争を仕掛けている。加えて、国内線の競争力を増すために、今年5月から国内線の主要機材全機の内装を順次刷新。全座席を本革仕様に変更するのに加え、座席間隔も広げる。スカイマークも、4月から全席を広めのシートにした新機材を羽田発着の主要路線で順次導入する。

両社の戦略は、まさにスターフライヤーのお株を奪うもの。各社にとってドル箱である羽田―福岡線には、広めのシートを優先的に投入するとみられ、ソフトサービス面での競争激化は必至だ。

就航から3年目を迎えたLCCの存在も、スターフライヤーにとって脅威。羽田発着ではないものの、成田発着のジェットスターは福岡路線を飛ばしており、運賃の安さを優先する顧客にとっては有力な選択肢の一つとなっている。

財務は危険水域に迫る

スターフライヤーは、同社の筆頭株主であるANAホールディングスと一部路線でコードシェア(共同運航)するなど連携を深めることで、来年度以降の業績改善を目指している。ただし、快適性でも安さでも、かつてのような優位性は薄れている。

同社の自己資本は2013年12月末時点で26億円。自己資本比率は13.5%と、1年前の28.3%から急激に悪化している。財務面では、資本増強が必要になると言ってもいいほど、危険水域に迫っている。「ANAホールディングスOBを次期社長として招き入れるのではないか」という観測が出ていることの裏を返せば、ANAが救済するというシナリオもありうるかもしれない。

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