大谷翔平がエンゼルスにもたらした絶大な効果 フィーバーで日本人客増、来季の復活も期待
現在の「大谷フィーバー」や観戦に訪れる日本人観光客について、球団はどのように捉えているのだろうか。エンゼルス広報部のルーク篠田氏はこう語る。
「開幕から多くの日本人の皆さんにご来場いただきました。自国選手を応援するために、海外のスタジアムにまでやってくるのは、日本人特有の動きだと思います。日米野球もあり、MLBも日本支社を置いていますし、マーケティングの視点からも、日本を重視している印象を抱いています」
日本人をターゲットにしたマーケティング戦略は、スタジアム内にあるグッズショップでも垣間見えた。日の丸や漢字などがデザインされた商品が多くそろえられた店内では、会計を待つ日本人観光客の列が絶えない。
「日本人の皆さんは、グループでスタジアムに来てくださるので、グッズはもちろん、スタジアム内にも日本食のメニューをそろえ、くつろいでいただける環境を用意しています。
そして、スタジアムを訪れる多くの皆さんが、大谷選手はもちろん、『ジャパニーズキャラクター』を愛してくださっています。日本的なデザインの商品は、国籍問わず、多くのファンにご購入していただいていますよ」(商品販売を担当しているエリック・アースア氏)
さまざまなグッズのなかで1番の売れ筋は、野球帽(32.99ドル)と大谷選手の名前が入ったシャツ(34.99ドル)とのこと。「大谷選手の名前と背番号が入ったシャツは、毎試合100枚以上売れている。帽子とペアで買っていかれる方も多い」(エリック・アースア氏)という人気ぶりだ。
昨年、MLB公式サイトが発表したユニフォーム売り上げランキングでは、エンゼルス内で1位、メジャーリーグ全体でも8位だった大谷翔平選手。今シーズンも同様に、関連グッズの売り上げは好調を維持しているようだ。
「大谷フィーバー」が観客動員に与えた影響
アースア氏によると、「詳細な数字はわからないが、昨シーズンの大谷投手が登板した試合は、2000人ほど観客数が多い印象を持った」とのこと。
実際に、大谷投手が登板した、昨年4月8日のアスレチックス戦は、4万4742人。18日のレッドソックス戦では4万4822人の観客がエンゼルスタジアムを訪れており、エンゼルスの年間平均観客動員数の3万7287人を大きく上回っている。
これらを踏まえると「大谷フィーバー」は、確かに存在する。その一翼を日本人観光客が担っている側面もあるといえるだろう。
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