北海道発「夜パフェ」が東京で支持を集めるワケ

「冬でもアイスを我慢しない」という地域性

パフェ専門店本店および姉妹店は、かの歓楽地ススキノのはずれにある。
今回取材した「パフェテリア ベル」も、道玄坂の飲み屋が林立する界隈に位置する。

同店は飲み屋街に林立する、古いビルの一隅にある(筆者撮影)

女性のいるバーなども入居するビルの階段は、コンクリート打ちっ放しのなにやら隠微な雰囲気。しかし同店の入り口を1歩入ると、アートでいっぱいの明るくておしゃれな空間が広がる。

営業時間は平日は午後5時から午前12時(金・土・祝前日は午前1時)だが、いちばん混む時間帯は午後9時から10時の間だそうだ。

訪れる客は日に120〜150人で、客層は女性同士やカップルなど。7割は女性客だ。7〜8時間の営業時間で120〜150人ということは、22席がほぼ満席でフル回転が続く状態ということになる。1時間程度の時間制にしているそうだ。

同店のパフェの第一の特徴はオリジナリティー。イタリア料理のシェフで、スイーツにもこだわりの強いオーナーが考案するだけあって、まるでアートのようだ。

メニューは6種類で、定番の「プリンセス ベル」「ピスタチオとプラリネ」の2種類のほかは、旬の果物を使った期間限定のパフェが4種類そろっている。メニューは大まかに、月に1〜2種類を入れ替えているそうだ。

「味の特徴は、甘さ控えめに仕上げていることです。昔ながらの、スポンジや生クリームをたっぷり使ったパフェだと、夜に食べるには重すぎますので。シロップ漬けのフルーツを使ったら、上にかけるジュレは甘味を加えないなど、全体のバランスで考えています。またいろいろな食材を取り交ぜて、味、食感に変化を出しています」(河口氏)

確かに、メニューを見ると、1つのパフェに使われている食材の多さが目を引く。例えば秋限定の「栗拾いボンボン」は、フルーツ、ナッツ、クリームなど全部で18種類が使われている。

価格に見合ったクオリティーとサービスを志す

それだけに、単品で1600〜1800円、飲み物とのセットで2000〜2100円と安くはない値段設定だ(価格は店によって異なる)。

壁に描かれたアートは、美術の専門学校出身の社員の手によるものだという(筆者撮影)

「その分、商品やサービスのクオリティーを高めています。完璧にできているかと言われれば断言はなかなか難しいのですが、オーダーなどをしたいときなど、求められたタイミングでパッと応じられる、毎回お客様をお見送りする、といったところに留意しています」(河口氏)

パフェの制作に2人、ホールに4人という体制で、席数22席のスイーツメインの店としては多めだ。パーツはあらかじめ仕込んでおいたものを、注文を受けてから3〜5分ほどで組み立てるという。とくに金曜日は客が多いため、朝から営業前までの間に仕込み専門の人員を投入して、パフェの具材を準備しておくそうだ。

「お客様の声を聞くと、丁寧に作られているのに感動する、うれしい、といった内容が多いです。どんなに忙しくても、盛りつけが乱れたりしないように注意しています」(河口氏)

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