世界最古の電子楽器が何なのか知っていますか 古今東西、「楽器」にまつわる蘊蓄100章

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61. 1761年にはアメリカの政治家・発明家のベンジャミン・フランクリンがグラスハープの改良楽器を考案。「共鳴」を意味するイタリア語から「アルモニカ」と名づけた

62. アルモニカはアメリカの発明品第1号ともいわれる

63. アルモニカはヨーロッパで大流行し、モーツァルトはじめ多くの作曲家がこの楽器のための作品を残した

64. アルモニカは指に皮脂がついているとうまく演奏できないため演奏者は最低でも15分は手を洗う必要があった

65. アルモニカは、独特の音色が神経に悪影響を及ぼすといった噂から悪魔の楽器ともささやかれ、19世紀に衰退した

66. 世界最古の電子楽器テルミンは今から100年前にロシアの物理学者レフ・テルミン博士が発明

67. テルミンは、アンテナに手を近づけたり遠ざけたりして電波状態を変えて音をコントロールし、楽器自体には触れずに演奏する

日本の伝統的な楽器

68. 日本の雅楽では龍笛、笙、篳篥を「雅楽の三管」と呼ぶ

69. 篳篥は雅楽で主旋律を担当するダブルリードの縦笛

70. 能管は室町時代から能楽や歌舞伎に用いられてきた横笛。管の内部を狭めた構造をもち、「ひしぎ音」という独特の甲高い音を発する

71. 尺八は真竹の根に近い部分を七節使うのが一般的

72. 尺八の前身とされる一節切(ひとよぎり)は、一節分の竹を使った縦笛。室町時代から江戸時代、武士の嗜みとして武家社会で流行し、一休宗純も愛奏したといわれる

73. 沖縄の三線は中国から伝わった三絃を原型とする撥弦楽器。琉球王国で宮廷楽器として独自に発展した

74. 沖縄の三線が三味線の起源の1つで、16世紀に大阪・堺に伝わった後、日本中に広まった

75. 中国の三絃のルーツは、古代エジプトからペルシャに伝わったセタールという楽器で、モンゴル帝国を経て伝来

大正元年に日本人が考案したという大正琴(写真:とんとん/PIXTA)

76. 胡弓は日本の伝統楽器にして日本唯一の擦弦楽器

77. 胡弓と中国の二胡は、発祥も奏法も異なる別の楽器

78. 大正琴は大正元年に日本人が考案した楽器。左手で音階ボタンを押さえ右手のピックで弦を弾いて演奏する

79. ヨーロッパには大正琴に似た楽器ハーディガーディがある。ギター型の胴体に弦を擦る円盤と音程を変える鍵盤装置が付いた構造

80. 大正琴はインドに渡って「ブルブル・タラング」という名の楽器に改良された。その英語名は「Indian Banjo」

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