ラグビー日本「次の南ア撃破」も期待できる理由

初のW杯8強進出はなぜ実現できたのか?

ラグビー日本代表の中でもスピードが持ち味の福岡堅樹選手(右)と松島幸太朗選手(写真:アフロ)

「台風で多くの方が犠牲になり、行方不明になったことを選手に伝えた。試合では多くの方のサポートを感じた」

ラグビーワールドカップ日本代表のジェイミー・ジョセフヘッドコーチ(HC)はスコットランドとの激闘をこう振り返った。

首都圏や東北地方で台風19号による甚大な被害が明らかになった10月13日。「桜の戦士」がついに悲願のベスト8入りを果たした。格上とみられていたアイルランド、スコットランドという、北半球と南半球の強豪10カ国で構成される「ティア1」のチームを相次いで撃破。予選プールAを4戦全勝で通過し、過去8回大会すべてに参加しながら果たせなかった快挙を成し遂げた。

開催中止も検討された日本戦

スコットランド戦の会場となった横浜国際総合競技場(日産スタジアム)のピッチは、前日まで大雨に見舞われていたとは思えない良好な状態だった。スタジアム周辺は鶴見川多目的遊水池事業で整備されており、大雨で増水した鶴見川の流水を一時的にためて周辺市街地の洪水被害を防ぐ役割も担った。

ラグビーワールドカップで初の8強進出を決めた日本代表(写真:AP/アフロ)

リーチ・マイケル主将は試合後、「ジェイミー(・ジョセフHC)から試合前に『この試合は台風の被害で苦しんでいる方々のためのものでもある』との話があった。

グラウンドの水をスポンジで吸ってくれるなど多くの人が(試合開催に)努力してくれたのもわかっていた」と感謝の意を示した。

ノーサイドのホイッスルが鳴ると、会場では「負けなかったのがすごい」との声が上がった。ゲームは日本が一時、21点差まで引き離したが、後半途中からスコットランドに立て続けに2つのトライを許して7点差まで詰め寄られる展開。伝統国が激しい追い上げを見せたが、必死の守りでしのぎ切った。

スコットランドのキープレーヤーの1人、フルバックのスチュアート・ホッグ選手は「攻めても攻めてもしっかりと対応してきた」と日本のディフェンスの粘りをたたえた。

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