2006年に見えていた巨大台風「日本上陸」の恐怖 スーパーコンピューターは何を予測していたか

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番組の中身を一部紹介していきましょう。2005年8月に大西洋で発生したハリケーンカトリーナの動画から番組は始まります。「カテゴリー5」という巨大なハリケーンがいかに大きな被害を与えたかを伝えるとともに、ハリケーンの巨大化には地球温暖化が関係しているのではないかという問題を投げかけています。まだ温室効果ガスの増加と気候変動の関係が、議論の真っただ中だった時代です。

詳しくは割愛しますが、現実よりもずっと温室効果ガスの排出を抑えられたと仮定した楽観的なシミュレーションの前提でも、2100年の地球の平均気温は2000年と比較して4.2℃も高くなりました。そうなると東京は1年のうち半分が夏になるということで超長期では地球温暖化の影響は壊滅的なものになるのですが、それはまずは置いておきます。

地球シミュレータを設計した科学者たちが、まずこのシミュレータが現在の気候を正しく表記できるのかどうかを検討するのですが、このときにある事件が起きます。2003年、試験稼動を始めた地球シミュレータでは、なぜかこれまでハリケーンが発生したことがない南米沖の温帯地域に熱帯低気圧が発生するのです。

これは計算結果がおかしいのではないかと科学者たちは捉えていたのですが、2004年の夏の終わり、現実にブラジル南部のサンタカタリナ州に観測史上初のハリケーン級の巨大な熱帯低気圧が発生したのです。

地球シミュレータが予測した日本の気候

番組内では地球の気温が高くなることで、将来の地球では雲の配置が変わってしまうことを予測します。具体的には2006年から見て未来の日本列島では梅雨前線が長期的に当時よりも南側に押さえ込まれるようになります。その結果、九州、四国、中国地方の瀬戸内側などでは年間の雨量は増加します。

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