住友生命「健康なほど保険料が安い」保険の成否

発売開始から1年、血圧が低下した加入者も

健康に対する意識だけでなく、実際の行動や健康状態にも大きな変化が見られたという。例えば、スマホアプリなどのツールを使って加入者データを収集したところ、1日当たり平均歩数は加入初月の平均歩数8260歩から、2カ月目以降は9655歩へ約17%増加した。

住友生命の橋本雅博社長は「バイタリティを通じて健康寿命の延伸という社会的課題を解決していきたい」と語った(撮影:尾形文繁)

もともとよく歩く人たちがさらに歩いたのではなく、加入時の1日当たりの平均歩数が少なかった人ほど上昇幅は大きく、5000歩以下の人たちの歩数は平均で30%以上伸びた。

加入時の最高血圧が140mmHg以上だった人たちのうち、10㎜Hg以上も血圧が下がった人は約48%にのぼった。日本高血圧学会の『高血圧治療ガイドライン2019』によると、高血圧とされる基準値は140/90mmHGで、75歳未満の成人の降圧目標は130/80mmHG未満だ。

保険に付帯する健康プログラム「バイタリティ」

このほか、BMIや血糖、コレステロール、尿タンパクなどの数値についても、バイタリティ加入後に改善した人もいたが、「まだ集計件数が少なく、統計的に有意な差があるとは言い切れない」(樋口洋介・Vitality企画室長)と話す。

正確に言うと、バイタリティは保険商品そのものではなく、あくまで保険に付帯する健康プログラムだ。住友生命の就労不能・介護保障の「1UP」や医療保障の「ドクターGO」などの生命保険商品に付帯して、月額880円(税込み)を払って加入する。加入すると保険料が15%割り引かれるうえ、2年目以降の保険料は、健康増進への取り組みや結果などに応じて獲得したポイントに基づき、さらに割り引きされる。もちろん、取り組みが不十分であれば保険料は割り増しになることもある。

保険料の割引を左右するのは、「オンラインの健康状態のチェック」「健康診断書提出」「がん検診や予防接種の実施」「歩数や心拍数」「フィットネスジムへの入会」「ウォーキングイベントなどへの参加」などで、自分の健康状態をチェックしたり、健康状態を改善したりする取り組みが評価の対象となっている。

1年間の累計ポイントに基づき、加入者は、「ゴールド(割引率2%)」「シルバー(同1%)」「ブロンズ(変動なし)」「ブルー(割増率2%)の4つにランク分けされ、2年目以降の保険料が決まる(保険料の割り増しは3年目以降から)。保険料は毎年見直され、割引率は最大30%になるという。

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