成功する人は「自己否定する力」が凡人と違う

「サードドア」から学ぶ失敗との向き合い方

学生B:失敗や批判を受けるなかで、自分が立てた問いに疑問が生まれることがあります。貫くための秘訣はありますか。

バナヤン:まずは、目標は何だったのかを捉え直すことです。行き詰まったら、より大きな背景にフォーカスするといいと思います。例えば松本さんなら「企業と学生の出会いの場を作る」ということの背景に、「日本の学生により大きな人生の機会を与える」という目標がある。そこに集中し直すと勇気が湧いてきます。

そして、休憩することも大切です。スタート地点では停滞することだってあります。そこで燃え尽きて、前に進めなくなることのほうが怖い。車だってガソリンがなくなると走れませんよね。散歩したり、テレビを見たり、漫画を読んだり。人生は長い旅だと考えましょう。

松本:僕もビジネスをやっていると、この方向で正しいのかと悩むことがあります。煮詰まってしまうんです。バナヤンさんのおっしゃるとおり、そんなときは相対化することです。自分の悩みなんてすごくちっぽけだなと思う。

成功者のストーリーを知ると、自分はまだまだいけるという勇気が湧きますよ。先人が何を考え、どう復活していったのかを感じる。僕も多忙な日常ですが、週末は緑に囲まれて、いろんな本を読んで人の考えに触れ、自分の考え方を整理しています。すると、新たな道や気づきが得られ、やる気が出たりします。

キャリアデザインを考えよう

学生C:日本の学生は一斉に就職活動をしますが、アメリカの学生はどのようにキャリアを進めていくのですか?

バナヤン:アメリカでは就職する人もいれば、いい仕事が見つからずに学生を続ける人もいて、いろいろな選択肢があります。ただ、学生たちがかつて思い描いていたようなワクワクする会社はかなり減ってしまいました。就職しても、思っていたほど幸せになれない。そこでいまは自分の人生、キャリアをデザインするという考えが必要になっています。

現在はインターネットが普及して、誰もがいろんな働き方があるという情報にさらされていますよね。僕らの親世代、祖父母の世代が経験しなかったことを現代の若者は経験しています。選択肢があふれるほどあって、これまでにないほど恐れに支配されてもいます。だから、自分自身に対して、挑戦していいんだ、という許しを与える必要がありますね。

松本:かつての身分社会を1.0の時代とすると、1.0の時代には決まった人しかファーストドアを開けなかった。それが崩れて民主主義になり、誰にでもファーストドアへのレールが敷かれたのが2.0の時代。ただし、そこには激しい競争が起こった。そして今は、実はレールがたくさんあることに気がつきはじめた3.0の時代に突入しつつあります。

それなのに、まだ99%の人はファーストドアに並んでいるわけです。誰もいないレールの上をスイスイ進んで楽しんでいる人もいますが、大多数の人は、「みんなで満員電車に乗れば安心だ」と思い込んでいる。選択肢はたくさんあるようでいて、何をどう選べばいいのかわからないという状態なんですね。

アメリカはすでに3.0の時代に入っているようですが、日本もこの1~2年でシフトしていくでしょう。今後は自分にどのようなビジョン、ミッションがあるかを見つけること。それが自分らしい人生を生きる大事なポイントになると思っています。

(構成:泉美木蘭)

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