成功する人は「自己否定する力」が凡人と違う

「サードドア」から学ぶ失敗との向き合い方

松本:実は何度も御社に断られているんですとお話ししたら、「確かに当社は大変な時期にあります。でも、いいときしか社会貢献をしないというのは企業にとってダメですね。協力しましょう。採用活動だけでなく、学生を育てる日本を作りましょう」と言ってくれました。

それがきっかけでほかの企業にも参加してもらえるようになりました。サードドアは、パッションを持って、心の底からこれをやりたいと思っていれば開くものですね。

誰もが不安や失敗とともに生きている

バナヤン:本にも書きましたが、私も有名人から成功の秘訣を教えてもらおうと、彼らに何度もしつこくメールを送ったり、彼らの秘書の方に靴をプレゼントしたりということまでしました。それでも断られ続け、うまくいかないことがありました。そうして7年かけてこの本を書いたのですが、その間に学んだのは、失敗や間違いは、自然に起きるものだということでした。

アレックス・バナヤン/作家、スピーカー。1992年8月10日、カリフォルニア州ロサンゼルス生まれ。大学1年生の期末試験の前日、アメリカの有名なテレビ番組『プライス・イズ・ライト』に出場し、世界で屈指の成功者たちから「自分らしい人生の始め方」を学ぼうと旅に出る。19歳のとき、シリコンバレー史上最年少のベンチャーキャピタルとなる。また、アメリカの大手出版社クラウン・ブリッシャーズ史上、同社と契約した最年少の作家となる。『フォーブス』誌「30歳未満の30人」、『ビジネス・インサイダー』誌「30歳未満の最高にパワフルな人物」に選出(撮影:尾形文繁)

多くのビジネスリーダーは、「成功の秘訣は諦めないことだ」と言いますよね。でも、そう信じて頑張っていても、何度も何度も打撃を受けるなかで、「もうダメだ、ギブアップしよう」と思うときがくるのです。私が『サードドア』の旅を始めたときもそうでした。そして、そういった瞬間が訪れるたびに、自分は間違っているんじゃないか、何かがおかしいんじゃないかと思っていたんです。

でも今思えば、どんな成功者でさえも、みんなそういう不安を抱えていたんです。彼らが成功できたのは、そうした不安や恐れがなかったからではなく、それを受け止め、乗り越えたから。18歳の私は、失敗も間違いもしたくないと思っていた。そうしたことが起こるのは、自分が悪いからだと思っていた。でも実際には、失敗することは、成功にとって必要かつ自然なことなんです。

松本:そうですね。私もたくさん失敗しています。私が恵まれていたのは、最初の仕事が株のトレーダーだったことです。これは、2回に1回は損をする仕事です。仕事の半分は損なんです。かといって臆病になり、チャレンジをやめてしまったら、トレーダーの席には座っていられない。

リスクを冒して勝負に出て、結果負けてしまっても、負けたこと自体をダメだと思うのではなく、なぜ負けたのか、自分にもっとできることはなかったのかを徹底的に振り返るようにしていました。そうすることで、挑戦することにも、否定されることにも耐性ができたんです。

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