成功する人は「自己否定する力」が凡人と違う

「サードドア」から学ぶ失敗との向き合い方

多くの人はこの2つのドアしかないと思っていますが、実はつねに存在している、誰も教えてくれないドアがあります。行列から飛び出し、裏道を抜け、窓を乗り越え、キッチンを通り抜けたその先にあるドア、サードドアです。ビル・ゲイツがソフトウェアを初めて販売したのも、スピルバーグが映画監督になる取っかかりを作ったのも、このサードドアをこじ開けたからなんです。

日本の就活はどこが問題なのか

松本:僕は、ゴールドマン・サックスという会社でキャリアをスタートして、その後大学の先生に頼まれて、母校の東京大学で金融工学を教える機会を得ました。そのときに東大の学生から、「ゴールドマン・サックスに入るにはどうしたらいいですか」と1度となく聞かれたんです。それで、「なんでゴールドマンに入りたいの」と聞いたら、「いや、なんかすごそうな会社だから」と言うんですね。

松本勝(まつもと まさる)/VISITS Technologiesファウンダー/CEO。東京大学大学院修了後、ゴールドマン・サックス入社。金利オプショントレーディングの責任者を経て、2010年人工知能を用いた投資ファンド設立。2014年には、VISITS Technologies設立。人のアイデア創造力、目利き力、アイデアの価値を定量化する特許技術「ideagram」を開発(撮影:尾形文繁)

僕はそれを聞いて、日本の最高レベルの学生が自分ではっきりと将来の目的を見つけられない現状は日本の未来にとってまずいと思って、大学生が1、2年生のうちから企業の人と触れ合うような場所を作りたいと思ったんです。それが、この「HELLO,VISITS」という場につながっていて、今は東大だけでなく、全国の主要な大学の近くに、16カ所(2019年10月時点)の拠点を作っています。

現状だと、就職活動という枠のなかでしか企業と学生の接点はない。企業の採用資源は限られているから、学生が1、2年生のうちから彼らとじっくり向き合うなんて悠長なことは企業にはできない。学生は何年も勉強してきたのに、3年生になる頃から2、3カ月とかの限られた期間で自分をアピールしなくてはいけない。これだと、完全に利害関係の中での出会いになってしまう。

これは社会にとってよくないので、学生たちのためにも、いろんな人の話を聞いて、彼らの体験から学生たちが自分のキャリアのヒントを得ていく機会を設けたいと考えたのです。

そういう企画書を作って企業に持ち込んだのですが、当初は全然相手にされず、名刺交換をしてメールを送ってもほとんど返事がありませんでした。ところがあるとき、ずっと断られていたある大企業の重役の方に「こういう世界を作りたいんです」と話すことができたんです。そこで初めて、道が開けました。

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