東横線とは違う「東急多摩川線」の隠れた実力

路面電車のように乗れ、使い勝手が良い

「だから下丸子はほかの駅とは少し違いますよね。乗降人員も他の駅と比べて多いですし、雰囲気も働く人たちが来る町という感じです」(高塚駅長)

おかげで駅の周囲には会社員たちが昼食に使うような飲食店も多く見られるなど、たしかに“働く人の町”。ただ、それだけで終わってはつまらない。なにかないのかを聞いてみると……。

下丸子駅から徒歩10分、多摩川河川敷には「二十一世紀桜」=2019年9月(筆者撮影)

「二十一世紀桜ですかね。多摩川の土手沿いに桜が植えられていて、春にはもうスゴいですよ。私、いつも自転車で多摩川沿いを走っているんですけど、桜の時期には対岸を走ります。人が多くてとても自転車、無理ですから(笑)。今年は外国人のお客さまに行き方を聞かれたので、少しずつ有名になっているんじゃないでしょうか」(山口駅長)

 沼部駅の桜坂に続いてまたも“桜”が出てきた多摩川線。東急で言えば中目黒の桜が有名だが、それとは異なり、家族でお弁当を持って花見をするような桜スポットだという。

独特な空気感の武蔵新田駅

そんな下丸子を後にして、武蔵新田駅にやってくると、ここはまた独特な空気感を持つ町なのだとか。高塚駅長は「ここには小さな飲み屋さんがたくさんあってね、よく飲みに来るんです」と打ち明けてくれた。

「毎年2回、イベントをやっているんです。ちょい吞みフェスティバルといって、お酒とおつまみがセットで出てきて3軒はしごできるチケットを売っていて。それを使ってボクらも飲みに行く。小さくて個人でやられているようなお店が多くて、珍しいつまみもあって楽しいですよ」(高塚駅長)

武蔵新田のお隣、矢口渡駅は多摩川の渡し船があったことから名付けられた。ターミナル・蒲田に近いこともあり、町工場が目立つという。あの大ヒットドラマ『下町ロケット』で佃製作所のロケ地になった工場も、矢口渡駅が最寄り駅になるそうだ。

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