東横線とは違う「東急多摩川線」の隠れた実力

路面電車のように乗れ、使い勝手が良い

まずは田園調布駅を訪ねて、多摩川線の各駅を管理する山口嘉之田園調布駅長と高塚豊蒲田駅長の話を聞いた。

田園調布駅が多摩川駅から武蔵新田駅まで、蒲田駅は矢口渡駅と蒲田駅を管理しているという。ふたりの駅長は口をそろえて「東急の本線格の路線、たとえば東横線とか田園都市線とはまったく違う」と話す。

住民との距離が近い

「何が違うって、多摩川線は沿線に住んでいる方々との距離がすごい近いんですよ。私は入社当時多摩川線で勤務をしていたものでよく覚えているんですけど、差し入れが多くて(笑)。お客さんが『駅のみなさんでどうぞ』とお菓子とか果物を持ってきてくださいます。係員もそれをよくわかっていて、『〇〇さんからいただいたのでお礼を言いましょう』などと書いた紙もありますよ」(山口駅長)

山口嘉之田園調布駅長(右)と高塚豊蒲田駅長。ふたりの後ろには壁にくっついた白塗りの木のベンチ。これも多摩川線名物(筆者撮影)

「なにかイベントごとがあると駅にも声をかけてくれますよね。武蔵新田の駅には新田神社があるんですけど、そこで毎年2月に武者行列をやっています。秋口からみなさんで甲冑を作って、それを着てやるんですけど、私も呼んでもらって甲冑(かっちゅう)を着て歩きました(笑)」(高塚駅長)

「そういえば私も多摩川駅近くの浅間神社のお祭りでみこしを担ぎましたね。ぜひ担いでくださいということで。東急の駅長でみこしを担いだのは私くらいじゃないかと思っています」(山口駅長)

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