混雑が残念な京都、狙い目は京阪「石坂線」だ JR西日本が「不死鳥の寺」三井寺で特別企画
滋賀県の琵琶湖の南西、大津市を走る京阪電気鉄道の石山坂本線(石坂線)は、石山寺駅と坂本比叡山口駅の間を2両編成の電車が行き来する軌道線だ。
石山寺は紫式部が「源氏物語」の着想を得たと伝わる古刹。一方、坂本地区は天台宗の総本山である比叡山延暦寺への玄関口であり、全国の日吉・日枝・山王神社の総本宮である日吉大社が鎮座する。
石坂線は「隠れた魅力」の宝庫
石坂線は14.1kmと短い路線ながら沿線には由緒ある神社仏閣や名所旧跡が多い。京阪は2018年3月に4駅の駅名を変更。坂本を坂本比叡山口、皇子山を京阪大津京、別所を大津市役所前、浜大津をびわ湖浜大津と改称して観光客など沿線外からの乗客にも親しみやすくした。
同路線の真ん中あたりに位置する三井寺(みいでら)で、JR西日本が通常は非公開の文化財が見学できる特別企画を開催している。
国際観光都市の京都へは海外からの観光客が大挙して訪れる。一方、生活路線でもある石坂線沿いの寺社は、のんびりとした時間が流れている。JR西日本の担当者は「滋賀県にも隠れた魅力あるスポットがあることを利用者に広く知ってもらいたい」と話す。地元の観光関係者も沿線への誘客拡大の余地は大きいと期待を寄せる。
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