混雑が残念な京都、狙い目は京阪「石坂線」だ JR西日本が「不死鳥の寺」三井寺で特別企画
京都には年間5000万人を超える観光客が訪れる。清水や祇園、河原町周辺、嵐山エリアは外国人観光客にとくに人気が高く、「観光公害」と呼ばれる弊害が指摘されている場所もある。秋の紅葉シーズンともなれば、一層の混雑や交通渋滞が予想される。
実際、京都市が7月に発表した2018年の京都観光総合調査によると、日本人観光客を対象にしたアンケートで「残念なことがあった」と答えた割合(残念度)が46.5%に上った。理由別でみると「人が多い、混雑」との回答が首位の19.7%で、前年より2.6ポイント上昇している。
京都駅から好アクセスの石坂線
半面、京都駅周辺は手ごろな宿泊施設が増えており、観光の拠点とするには好都合だ。石坂線は京都市営地下鉄東西線と直通運転をする京阪京津線だけでなく、京阪大津京と京阪膳所(ぜぜ)、京阪石山でJR線と乗り換えができる。JRを使えば京都から大津京までは湖西線、膳所までは東海道本線(琵琶湖線)でどちらも約12分と所要時間はわずかだ。
JR西日本も今回の特別企画の期間中、交通系ICカード「ICOCA(イコカ)」を使って大津京、膳所、石山のいずれかで京阪に乗り換え、三井寺で下車すると、JR片道運賃(行き)の10%の「ICOCAポイント」をプレゼントするキャンペーンを展開。利便性をアピールする。
滋賀県への観光客誘致にいま追い風が吹いている。この秋始まった朝の連続テレビ小説「スカーレット」の舞台である焼き物の里、信楽には朝ドラファンの注目が高まりそうだ。石坂線の沿線にも2020年放送の大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公、明智光秀ゆかりの西教寺や居城の坂本城の跡がある。
混雑がひどいのは「残念」に違いないが、京都には宿泊や飲食、買い物の施設が充実した都会的な長所もある。そこからすぐアクセスできる石坂線沿いの古刹は、喧噪に疲れた旅行者にぴったりの駆け込み寺となりそうだ。
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