MBA経営代表・山田修(Part5・最終回)--“小隊長”を幹部にしてはいけません。“参謀”から育てるべきです

社長としては、経営判断力のある人を育てることが重要。次期将校は参謀から育てなければいけない。頭のいい参謀はマーケティングや営業企画にいる場合が多いのですが、シニカルで白けていて働きません。人付き合いも悪いし、組織内の評判も悪かったりします。実は私も参謀カテゴリーの人間で、楽ちんだからずっと参謀の位置にいようと思っていたんですよ(笑)。いつも私は後輩に「社長になるもんじゃない。トップは責任をとらされるから補佐役であるナンバー2でいることが、外資でキャリアを長続きさせるコツだ」と言っているくらいです。

ただ、経営者としては、参謀に火をつけてうまく変身させることができると、企業はよい方向に進んでいくと考えています。小隊長を幹部にするのは絶対にダメです。

--変化に対応しなければいけない局面を迎えた際、社員のモチベーションを上げるにはどうしたらよいのでしょう。

1つ目は“コミュニケーション”。2つ目は“報酬や仕事環境”。3つ目はこの人について行けばよくなるだろうという“期待感”です。

たとえば、フィリップスライティングに着任早々、大幅なリストラをやったらモラルが下がってしまったんですね。3月末に人を集めてリストラ終結宣言をし、「去るも地獄、残るも地獄ではいけません、去った人の分まで幸せになりましょう」というようなことを耳当たりよく残った社員に伝えました。そして4月から給料を上げました。私は、経営者としておカネを儲けようと思っていますが、儲けた分は頑張ったみんなで配っちゃおうというフィロソフィーを持っていますから。さまざまな研修も行い、社員全員を連れてヨーロッパにも行きました。

ミードでも、最初から給料を上げ、北海道の全員研修などをやりました。口だけじゃダメなんですよ。実際に何かをして社員の期待感を生み出さないといけません。

(写真:梅谷秀司)

やまだ・おさむ
 1949年生まれ。学習院大学・大学院修士卒(国文学)。 サンダーバード国際経営大学院MBA、元同校准教授及び元日本同窓会長。20年以上に渡り外資4社及び日系2社で経営専門家として社長職を歴任。不調業績をすべて回復させるなどして「再建請負経営者」と評された。フィリップス社長在任中に経営学博士課程を修了し「MBA社長」の異名も。「売れる仕組みと儲かる仕組みの構築」を早くから提唱、組織戦略とコミュニケーションを重視している。ブログ「戦略経営 山田修」を執筆。

■CEOへの道は、エグゼクティブ向けの人材会社・リクルートエグゼクティブエージェント主催のセミナー「Road to CEO」との連動企画です。

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