朝ドラ「スカーレット」地味でも期待できる理由

真実味・人間味・面白味ある「こってり朝ドラ」

連続テレビ小説『スカーレット』のラッピング列車の運行が始まり、出発式に登場した主演の戸田恵梨香さん(写真:共同通信社)

101作目となるNHK朝の連続テレビ小説(朝ドラ)は『スカーレット』。

舞台は滋賀県信楽(しがらき)と大阪。男性ばかりの陶芸の世界に飛び込んで、情熱的に生きた女性陶芸家の一代記。第1週の平均視聴率は19.8%(ビデオリサーチ調べ・関東地区)と、20%を割り込んだものの、とりあえずは無難なスタートを切ったようだ。

秋から始まる朝ドラはNHK大阪制作となる。関西出身で、大阪制作朝ドラ好きの筆者は、期待して第1週に臨んだのだが、その第一印象は――「地味」。

関西中心の出演者が多数

「第100作」の朝ドラとして、過去の朝ドラヒロインやイケメン俳優をかき集めた『なつぞら』の後であり、大阪制作朝ドラとしても、誰もが知る日清食品の成功譚『まんぷく』を継ぐ作品として、「信楽の女性陶芸家一代記」は、さすがに「地味臭」が漂う。

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また、登場人物の「関西ローカル臭」の強さも、全国的に閉じているという意味で、その「地味臭」に拍車をかけた。

ヒロインを務める戸田恵梨香(兵庫県出身)、北村一輝(大阪)、マギー(兵庫)、阪田マサノブ(大阪)、福田転球(大阪)、武蔵(大阪)と、第1週登場人物における「関西人比率」は高かった。また富田靖子(福岡)や財前直見(大分)という九州勢の関西弁(信楽弁)もけっこう安定していて、「エセ関西弁」がほとんど聞こえてこなかった。

すでに登場した村上ショージ、未知やすえをはじめ、辻本茂雄、木本武宏、オール阪神などの関西芸人がこぞって出演することに加え、舞台も関西圏に収まることから、「関西ローカル臭」はいよいよ強くなっていくはずだ。

まとめると「地味臭」+「関西ローカル臭」=「もっちゃり朝ドラ」というのが『スカーレット』第1週の評価である。「もっちゃり」は関西人がよく使う言葉で、「垢抜けない」「どんくさい」的なニュアンスで使われる。対義語は「シュッとしてる」だろうか。

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