凱旋門賞「頑張れ日本!」でも外国馬を買う理由 なぜ競馬は「万馬券=穴狙い」がお得なのか?

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答えは、3番の「約3回に1回」である。1番人気馬の勝率は大まかに33.3%前後、新聞の予想に印がたくさんついていて、解説者がこぞって推奨するような馬でも、実は3回に1回程度しか勝てないのである。

競馬において、人気馬が人気に応えて勝つということはそれだけ難しいのだ。今年5月に行われた3歳馬のチャンピオンを決める日本ダービーでも、当時無敗のサートゥルナーリアが1.6倍という断然の支持を集めたが、レースでは出遅れてしまい、4着に敗れてしまった。

さらにその翌週の安田記念では、現在国内最強のアーモンドアイが、やはり1.7倍という断然の支持を集めながらも3着に敗れてしまった。いずれも当日の新聞には本命の「◎印」がズラリと並び、間違いなく勝つと言われたほどの馬たちである。

逆に、例えば6番人気の馬が馬券に絡む確率は約20%程度ある。これがさらに人気薄の9番人気馬でも約10%程度の確率で3着までに入る。断然人気馬がアッサリ負け、新聞に印がないような馬でも、意外なほどよく走るのが競馬というギャンブルなのだ。

馬券を買うときに大事なのは「弱者の戦略」

競馬は(その他多くのギャンブルと同様に)儲けることが難しいギャンブルだ。いろいろ種類はあるが、馬券の控除率は約25%前後。これは、仮に1万円分馬券が売れれば、そのうち約7500円を当たった人のための払い戻しに使うということである。

つまり、他の人と同じことをやっていると約25%負けてしまう、これが競馬の真実だ。実際、馬券を買い続けている人の中でプラス収支になるのは10%未満である。競馬で儲けるには、競馬ファンの中で上位10%という狭き門を通らなくてはならないのだ。馬券で儲けることが不可能とは言わないが、馬券を勝とうとすることは、勝率90%以上を誇る相手と戦って勝つということなのでシビアなのは間違いない。

そこで大事になるのが、「弱者の戦略」ともいえる考え方だろう。相撲で「平幕の力士が横綱の胸を借りる」と考えればわかりやすい。人気の馬を買うことは一見するとまともだが、それは横綱相手に平幕が真っ向からぶつかって行くことに等しい。真っ向勝負を挑んでも勝てるくらい日々研究に勤しんでいるならともかく、そうでもないならば無謀だろう。

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