「共感」をキーワードにした新たなEC戦略の事情

インフルエンサーの「着こなし」を通じて販売

インフルエンサーマーケティング会社のリデルが始めた新しいファッションECサービスとは? 写真は8月31日に開催されたレセプションイベント(筆者撮影)

「FOR SURE」という新しいファッションECサービスが8月29日に始まった。現在はジャンルを絞り、50ブランドからスタートしているが、順次、取り扱いブランド、ジャンルともに拡大を図る。

6月から試験サービスが開始されていたFOR SUREは、インフルエンサーがファッションブランドと消費者の媒介役となる、これまでにない考え方のスマートフォンアプリを通じたファッションECサービスだ。

ファッショントレンドを牽引しているトップインフルエンサー500人向けに専用アプリ「SURERIST」を配布。ここで購入した商品は、自分なりの着こなしやメッセージを添えて発信できる仕組みだ。共有した写真や文章は連動するInstagramのストーリーズでも公開される。

この「SURERIST」アプリと対となるのが「FOR SURE」。こちらはInstagramとよく似たユーザーインターフェースを持つファッションECアプリで、インフルエンサーの投稿に共感を持つフォロワーたちが、直接、共有されたアイテムを購入できる。

選ばれたインフルエンサーは「シュアリスト」と呼ばれているが、彼女たちが紹介するアイテムの末尾では、過去にそのシュアリストが購入した商品、あるいは同じ商品を購入した別のシュアリストが一覧できるようになっている。

すなわち、気に入ったシュアリストが選んだ別アイテム、あるいは同じアイテムを別のシュアリストがどう着こなしているか、といった動線が設けられているわけだ。

インスタのコミュニティーを発展させる狙い

運営するリデルの福田晃一社長は「共感しているインフルエンサーが、どんな洋服を選びクローゼットに並べているのかを見せてもらう感覚で買い物ができる」と説明する。

リデルの福田晃一社長(筆者撮影)

インフルエンサーをハブとして、「1つの着こなし投稿」から、多様なアイテムへと広がりが出ていく作りは、Instagramで形成されているコミュニティーをファッションECへと発展させる意図が明確だ。

ファッションECといえば、ヤフーが買収を発表したZOZOTOWNが、とりわけ若年層に定着している。ZOZOTOWNが伸びた理由は、同じ環境で色味を統一して撮影した写真や、手計測のサイズ情報を掲載することで、ブランドごとに異なるサイズ感を、通信販売でも把握しやすくしたことなどだと言われている。

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