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「共感」をキーワードにした新たなEC戦略の事情 インフルエンサーの「着こなし」を通じて販売

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しかし、近年はZOZOTOWNの長所を取り入れたファッションECの競合も増加。売り上げ増や新規ユーザーの獲得を目指し、ZOZOSUITやプライベートブランド商品の開発などにも取り組んだが不発で、最終的には会員向けの割引販売をブランドとは独立して行うようになった。

「ECとしての機能」が平準化すると価格での差異化に向かいがちだが、福田社長は「FOR SUREは商品を掲載するブランド自身がセールを行う場合を除き、FOR SURE側が割引サービスを提供することはない」と話す。

なぜなら、FOR SUREを通じた購買の動機付けは「インフルエンサーへの共感」だからだ。

企業アカウントで「共感」を呼ぶのは難しい

アーバンリサーチ販売促進部オムニチャネル推進課の清水樹二也氏は「新しい商品の提案は、あらゆる手法を通じて行っている。ファッション誌への広告はもちろん、ネットでのリスティング広告、あるいはインスタグラムなどSNSも重視している。タイミングよく“欲しい情報”が当たれば効果的だが、欲しくない情報を見せられると、SNSユーザーは嫌悪感を覚える」と指摘する。

一方で企業がブランドのアカウントを運営しても、そこに共感を呼び起こすことは難しい。

「Instagramは企業向けアカウントを有償提供しています。一般のアカウントでは購買動線をリンクで張れませんが、企業アカウントなら可能です。しかし企業アカウントからの発信は広告と同じで共感を得にくいうえ、商品ページへのリンクに飛ぶだけで、販売実績とは無関係に送客手数料がかかります」と清水氏は指摘する。

その結果、Instagramなどで多くのフォロワーを持つインフルエンサーに商品を提供する「ギフティング」や、あるいは報酬を支払って自社製品のコーディネートを投稿してもらうといったマーケティングが広がったが、「#PR」などプロモーションであることを明記せねばならず購買動線も作れない。

ギフティングに対して嫌悪感を覚える一定層も考慮するならば、一定の告知効果は期待できても、結果へと直接導く成功例を作るのは難しいのが実情だろう。

清水氏は「インフルエンサーの感性」を通じて、自社製品のイメージを伝えられることがFOR SUREの魅力だと話す。

「ファッション業界におけるZOZOTOWNの影響力が下がり始めると、AIを用いて顧客にダイレクトに提案するECサイトを自社で構築しましょう、イメージ優先のブランド訴求のサイトを作りましょう。そんな提案を数多くされるようになりました。

しかし、われわれにとってZOZOTOWNは今も重要なチャネルです。ZOZOと競合するのではなく、別の方法で商品の魅力を発信したい。FOR SUREは“インフルエンサーの感性”というフィルターを通じて、色やアイテムの組み合わせ提案が自然に生まれる仕組みに興味を惹かれました」

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