37歳男「恋愛リアリティショー」の果てに得た物 バチェラーが語る「オワコン化しない」生き方

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複数の女性が駆け引きを繰り広げる番組「バチェラー・ジャパン」の、2代目バチェラーを務めた小柳津林太郎さん。番組終了から1年が経ち、彼のその後を追った(撮影:澤田聖司)

「決断しても、また決め直すことはできる。そう思うと、瞬間瞬間で真剣に向き合っていれば、何を選ぶかはそこまで重要ではないのだと思います」

Amazonプライム・ビデオで好評を博すリアリティー番組「バチェラー」。同番組は、容姿端麗、高学歴、高収入の超ハイスペックな独身男性1人(通称:バチェラー)と、複数の一般女性が駆け引きやデートを繰り返しながら3カ月間、ともに日々を過ごすという究極のハーレム恋愛バラエティーだ。

当記事は、『OCEANS』の提供記事です。元記事はこちら

アメリカで大好評を博したシリーズの日本版で、2018年に2代目バチェラーとして選出されたのが、小柳津林太郎さん(37歳)だった。

医者の家系で育った帰国子女、PL学園から慶応大学に入学。卒業後はサイバーエージェント入社、バチェラー出演当時は同社の幹部を務め……と、そのスペックの高さは折り紙付き。

美女20人が自分をめぐって争い合うというと、男なら誰もがうらやむようなシチュエーションだが、小柳津さんは、ただ恋愛を楽しむためだけに参加したわけではなかった。

番組終了からおよそ1年。小柳津さんは出演時とは大きく異なる環境に身を置いている。それは、「バチェラー」出演、そして彼自身の“人生のテーマ”が密接に関係していた。

”超非日常”を体験した37歳の男の当時の想いと、その後を追った。

人生のテーマは「自己表現の追及」

京都に生まれ、家庭の都合により小・中学校をニューヨークで過ごした小柳津さん。帰国後はPL学園に入学。個性や自由を尊重するニューヨークの空気とは対照的な寮生活にカルチャーショックを受けたというが、大学で飛び込んだ演劇の世界ではのびのびと自分を表現できる感動があった。

「英語演劇というジャンルをやっていたのですが、そこには個性的であれ、という世界が広がっていて夢中になりました。会社務めするかこのまま演劇の道に進むか、本気で悩んだ時期もありましたね」

サイバーエージェント入社に至ったのは、代表である藤田晋氏の「仕事を通じて組織や社会に自己表現すればいい」という言葉が響いたからだった。演劇の世界を離れたうえでも、生き方や働き方を通した「自己表現の追及」は、小柳津さんの人生のテーマとなった。

入社3年目で子会社の社長に任命されるなど会社からの信頼は厚く、小柳津さんが責任ある役職と多くの部下を抱えるまでに時間はかからなかった。

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