37歳男「恋愛リアリティショー」の果てに得た物 バチェラーが語る「オワコン化しない」生き方
最後の1人となった女性にひざまずき、指輪を差し出す小柳津さんの姿によって「バチェラー2」は感動的なフィナーレを迎えた。番組終了から1年、現在は結婚についてどう感じているのだろうか。
「今でも結婚したいですよ。この歳になると結婚のデメリットを考えてしまう男性は多いと思うけど、やっぱり互いに支え合い、生活を共にできる人がいるのは幸せなことで、それに勝るデメリットってあまりないんじゃないかと思います。昔から家庭を持ちたいという願望はあったのですが、バチェラーに出てその気持ちはいっそう強くなりましたね」
もともと寂しがりやだという小柳津さん。現在の恋愛について尋ねると「旅の途中って感じでしょうか……(笑)」とはぐらかされてしまった。
どうやら、今は恋愛よりも熱くなるものがある様子。今年になってサイバーエージェントを退職した理由もその辺にありそうだ。
昨年まで完全な一般人だった小柳津さんだが、「バチェラー」出演によって、一気に知名度は全国区になり、仕事も私生活も変化を余儀なくされたという。
「バチェラー出演後は、生き方の選択肢が増えました。これまでは著名人をキャスティングする側だった自分が、広告やプロモーションに使われる側になった。その変化もあり、今後の身の振り方について考えるようになりました」
演劇の世界にハマるなど、もともと表舞台に出て自分を表現することが好きだった小柳津さん。夢のまま終わっていた役者の道に足を踏み入れるか、はたまた初代バチェラーのように起業し、ベンチャー社長として歩むのか……。
無限に広がる可能性を前に、小柳津さんはより自由な選択ができる道を選んだ。それが、今年2月に13年勤めたサイバーエージェントを退社したことにつながっていく。
「これまでは会社の看板を背負って仕事をしていましたが、そろそろ自分の看板でチャレンジしていこうと。今は目標を1つに絞るのではなく、やりたいことをマルチにこなせる人間になりたい。ビジネス的にもコンテンツ的にも、自分がバチェラーだけの人間としてオワコン化するのはイヤなんです」
「決断」を正解に持っていく努力
バチェラーという自分の知名度も可能性も底上げした番組だけの「一発屋」で終わるのではなく、バチェラーを超える人物になりたい。その思いが小柳津さんを独立に駆り立てた。
しかし、大企業からの離脱という大きな岐路である。「決断には後悔がつきまとうと思いますが」と聞いたところ、そんなイメージを彼自身はまったく持ち合わせていないようだ。
「人生で本当に必要なことは『決断』ではなく、決断を正解にするための『努力』だと思います。キッカケなんてなんでもいい。それに、決断してしまったら終わり、ではない。決めても、また決め直せますから。もし間違っていたと思うならそれを認めて、また決め直せばいいだけじゃないですか」