実際に使ってわかった「iPhone 11」の超絶進化 超広角カメラとナイトモードは驚異的だ

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iPhoneのレビュー中でありながら、消耗しきった1週間を終え、週末は近所を散歩したり家族の行事に参加するなどしながら比較的のんびり過ごした。それでも、行く先々で写真を撮り歩いていろいろなことを試しながら過ごしたはずだ。

夜も疲れ果てて、iPhone 11を充電せずにそのまま寝てしまった。朝出かける予定に合わせて目覚めて「しまった!」と思った。いままでなら20%を切っているか、電池が切れ、途方に暮れるところだ。しかしバッテリーの残量はまだ60%ほど残っていて、驚いた。

結局土日は、金曜日の夜の充電で乗り切ることができた。外出が少なかったり、平日のように、スマートフォンの電池にとって過酷な朝夕の地下鉄で使わなかったこともあるが、筆者にとってこれまでのiPhoneでは到底ありえなかったことだ。

バッテリーは最も肝心で、いくら見た目がよくても電池が切れれば単なる板になってしまう。iPhoneはこれまでも、無闇にデバイスのサイズを拡大させなかったが、さまざまな努力で、スマートフォンの中ではバッテリー持続時間が長い部類に入っていた。

今回そのiPhoneがさらにバッテリー持続時間を延ばした。iPhone 11はiPhone XRより1時間バッテリーが長持ちし、目安としてビデオ連続再生時間17時間、ストリーミングビデオ10時間にまで延ばした。

11 ProはXSより4時間長持ちする

目を見張るのはiPhone 11 Proシリーズだ。5.8インチモデルではiPhone XSより4時間長持ちし、ビデオ再生で18時間。6.5インチのiPhone 11 Pro Maxでは、iPhone XS Maxより5時間長持ちし、ビデオ再生20時間を記録するまでになった。

A13 Bionicチップはスマートフォンのプロセッサーで最高のパフォーマンスを誇り、機械学習処理も毎秒1兆回へと向上した。性能が上がることは、短い駆動で同じ処理が済むわけで、省電力化にも効果が上がる。

性能全体としては20%向上しているが、効率コアとグラフィックスで40%の省電力化、性能コアで30%、機械学習処理を担うニューラルエンジンで15%それぞれ省電力化を推し進めた。

実は昨年のiPhone XRに搭載されているA12 Bionicですら、サムスン「Galaxy S10+」のような2019年モデルのハイエンドAndroidスマートフォンに勝る処理性能を維持していることを考えると、多くの人にとって、処理速度はiPhoneを買い換える動機としては弱いくらいだ。

iPhone 11に乗り換えるとしたら、前述のカメラに加えて、バッテリー持続時間向上は大きなトピックになるだろう。またProモデルでは、有機ELディスプレーがより明るくなったが、そのうえで消費電力を抑え、iPhone 11を上回る大幅な持続時間へと到達している。

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