インスタ「チェーンメール騒ぎ」奇妙な既視感 なぜセレブたちはだまされてしまったのか

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インスタグラムでは、1回のタップでコンテンツをリポストする方法はなく、やや手間がかかるため、リポストされた投稿は推奨されたコンテンツだと思われる。

影響は少ないが広く拡散するこうした偽情報は、媒体にかかわらず虚偽であることが明らかにされるべきだ。しかし、過去の「コピぺ」騒動を振り返ると、不思議なことが起きている。

フェイクが事実になっていった?

グーグルと情報をシェアするという2009年のフェイスブック上の投稿については、実際にはそれは起きなかった。しかし、フェイスブックはサービスを「アプリケーションプラットフォーム」へと転換させ、サードパーティーがフェイスブック内で簡単にアプリを構築できるようになり、ユーザーはそれらのアプリに自分の個人情報を提供することとなった。それが悪い結果を生んだ。

また、2009年に拡散した「コピペ」を求める偽情報とは異なり、当時フェイスブックには有料化の計画はなかった。しかし、2018年になると同社のシェリル・サンドバーグ最高執行責任者(COO)はテレビ番組でその可能性を示し、ザッカーバーグもアメリカ上院公聴会でほのめかした。

2019年にインスタグラムで拡散された情報については、同社がすぐさまそれを否定し、信頼できる多数の報道によって虚偽であると証明された。ただ、これも不思議な展開になっている。ウエブサイト「Mashable」は「2012年からやってきたこのくだらないインスタグラムのプライバシーに関するデマが、どうやって数多くのセレブをだましたのか?」という見出しで報じた。

それは正当な問いかけだ。そしてその答えは記事の中だけでなく、記事の下にリンクが貼られた関連動画でも示されている。「インスタグラムのユーザーの位置情報とストーリーはマーケティング会社に追跡されていた」。

また、サイト上には記事を囲むようにしてこんな見出しも掲載されている。「フェイスブックの『検索履歴をクリア』機能は実際には何も『クリア』していない」「インスタグラムが10代の若者が殺人されたおぞましい写真の拡散を止めることができず、ユーザーが立ち上がる」。最近でも「インスタグラムがユーザーによる『偽情報』の通知を可能に」という記事があった。

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