納税者として税務署にもの申す
この本をどんな人に読んでもらいたいでしょうか?
もともと多くの税理士の先生に読んでいただきたいという目的がありました。この本を読んだ何人かの税理士の先生から、「税務署が怖くなくなった」「税務署に対して勇気を持てた」という言葉をいただいて非常にうれしく思いました。
また、増税に対してなんらかの不満を持っている方々にもぜひ読んでもらいたいと思います。
2013年8月10日に消費税増税法案が決定されましたが、その前に公務員給与をもっともっと下げるべきだと思います。公務員の給与は結局、平均7.8%しか下がらないでしょう。
増税の陰に公務員の無駄があると私は痛感していますが、税の番人ともいえる税務署にも税金のむだ遣いがあるという実態を見ていただければと思います。
今、税務署に言っておきたいことを一言お願いします。
第一に、仕事をきちんとしてほしいということです。
最近、税務調査があまくなっているということがすごくいわれています。怖い税務調査が楽になるから納税者にとっては都合がいいのかもしれませんが、じつは税理士にとっては死活問題です。
つまり税務調査があまくなるということは、税理士の存在意義が薄れる、ひいては税理士のニーズがなくなることにつながりますから。ですから、うわべだけでなく、税務署はしっかり仕事をしてほしいと言いたいです。
また同時に、公平な執行をしてほしいということがあります。トラブルを嫌がる職員が非常に多いので、むやみにゴネることで得する納税者が出ないようにしてほしいと思います。
第二に、適正な人事を行なってほしいということです。まだまだゴマすりが幅をきかせていると考えています。能力的なところをきちんと評価した人事を行なってほしいと思います。この二点が、私の言いたいことです。
国税局に入る前は、私自身も税務署は怖い組織かと思っていたのですが、中に入ると極めていいかげんな部分も多くあり、多くの人にそうしたことを知ってもらいたいと思っています。納税者は税務署を必要以上に恐れず、きちんと権利主張する。それこそ、あるべき税制の姿と考えます。
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