部下なし、権限なし・・・担当課長の生き方 第5回 担当課長であることのメリットを活かせ!

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担当課長のメリット②「部下育成責任がない」こと

連載第4回目で、課長の人材マネジメントの手薄なところを担当課長が補完できないかと提案したが、部下のいない担当課長こそが組織メンバーの人材育成・モチベーション向上の役割を担うのに向いている。
 なぜなら育成責任がないからである。

課長はその上の上司である部長からは減点評価はあっても、加点評価はもらえないのだ。評価制度の問題というより、心象の問題だ。
 例えば、課長の配下に主任がいたとして、その主任のスキルが向上した場合、部長は「主任本人の頑張り」が実を結んだと評価する傾向がある。
 ところが、主任のスキルが思うように伸びない場合、部長は「課長の指導が悪い」と評価する傾向がある。
 つまり課長にとって、「部下育成」は苦労が多く、時間がかかるのにマイナス評価しかされない割に合わない仕事となる。

一方で「部下がいない」ことで組織メンバーの育成責任を免れている担当課長は、客観的な立場で組織のメンバーにアドバイスすることができる。
 責任が無いので上手くいかなかったとしても責任が問われることはない。
 それだけではない。担当課長には労務管理責任、部下の残業時間管理責任、人事評価責任が無いが故に、思い切ったアドバイス・指導が出来る。
 また人事評価をしないので、組織のメンバーとの間に直接的な利害関係が無いため、メンバーも気を許して素直に耳を傾け、相談を持ち掛けやすい存在と言える。

ビジネス書や自己啓発書に書かれているような「自分を磨け!」「残業を厭うな!」「修羅場経験をしろ!」というような課長なら言いたいがいえない内容のことを格好よく、躊躇なく、ある意味無責任に言える立場なのだ(当然自身も自分を磨く努力をしていないと話にならないが)。ポジションパワーがないので、パワハラにもならない。
 もともと部下育成は期待されていないのだから、上手くいけば部長から加点評価がもらえる。

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