回顧録も超絶ヒット「ミシェル・オバマ」の次 今も支持され続ける理由はどこにあるのか

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2017年、オバマ大統領の退任と同時に「ミシェルを2020年大統領選へ」という声が上がったのも、年齢やキャリア、実績を考えるとまったく不思議ではありませんでした。「FLOTUS(First Lady of the United States=アメリカ大統領夫人)」としての8年間のホワイトハウス生活では、気さくな人柄に加えて、移民やマイノリティーを支持し教育や女性問題に尽力し、年齢や人種や性別を超えて人気がありました。

同じく弁護士出身の若きファーストレディーから政治家へ、そして大統領候補になったヒラリー・クリントンのようにはならないのだろうかという多くの人が感じていた疑問は、2018年11月にアメリカで刊行されたミシェルの回顧録『マイ・ストーリー』を読むとひもとけてきます。

ミシェルがバーベキューに出席したら

1991年から1993年、そして1998年から現在までの合計20年を超える筆者のアメリカ生活では、ジョージ・H・ブッシュ、ビル・クリントン、ジョージ・W・ブッシュ、バラク・オバマ、そしてドナルド・トランプが大統領でした。

その妻であるFLOTUSのヒラリー・クリントン、ローラ・ブッシュ、ミシェル・オバマ、メラニア・トランプが、ご近所や友人が集うアメリカ定番のバーベキューパーティーに出席したら……

男性陣に交じっていろいろなテーマを論議し、しかも論破してしまうのがヒラリー・クリントン。女性たちと和やかに歓談するタイプがローラ・ブッシュ。隙のないスタイルが目を引くけれど、あまり他の人と交流していないメラニア・トランプ。

一方、女性たちとは育児や教育を、男性陣とはスポーツや仕事を語り、子どもたちと遊んではハイタッチするのがミシェル・オバマ。初対面の人にも握手ではなくてハグします。そう、彼女の魅力はなんといっても親しみやすさです。

親近感だけではなく、子どもの健康増進のための活動を始め教育や女性問題に尽力して、多くの人から共感と支持を集めました。活動のために自分のセレブ地位も積極的に利用し、アメリカ人にはおなじみの『ザ・トゥナイト・ショー』『セサミストリート』など多くのテレビ出演も果たします。

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