成功は「努力」で切り拓くジャニーズの仕事観 ルックスだけではない彼らの努力論とは

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

努力を積み重ね、慶応義塾大学経済学部に進学。留年する人も少なくないと言われているこの学部も4年で卒業。さすがに大学4年の後期試験とドラマの撮影が重なった時期は大変だったそうですが、「あれほど大変な時期を乗り切れたのだから、今度も大丈夫だ、といまだに思える拠り所(*5)」と、当時を振り返っています。

こうして、櫻井は「初の慶応卒ジャニーズ」という立ち位置を獲得しました。今でこそ大卒のジャニーズたちも珍しくありませんが、嵐デビュー時の1999年に活躍していた先輩グループSMAP、TOKIO、V6、Kinki Kidsに大卒者はゼロでした。後進たちに学業との両立という道を拓いたのも櫻井のおかげでしょう。

どの仕事もアウェイだった

そして、「どの仕事も若干アウェイ(*6)」と自ら語っていたように、それぞれの価値観が相反するがゆえに苦しんだ学業と芸能活動の両立は、結果的に櫻井の仕事の幅を広げ、唯一無二の存在へと押し上げたのでした。

『ジャニーズは努力が9割』(書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

たとえ置かれた環境が苦しくて、「アウェイ」だと感じたとしても、そこで腐らず努力を続けることで見えてくる道もある――櫻井の“努力の軌跡”は、そのことを教えてくれます。

彼らは決して努力したことを声高に主張しません。しかし、テレビでのちょっとした発言、雑誌のインタビューで語ったエピソードを丹念に読み込むと、それぞれの努力の形が見えてきました。

ほかにも、「苦手分野を武器に」(中居正広)、「徹底的な“嫌われない覚悟“」(V6・井ノ原快彦)、「後輩育成に尽力」(滝沢秀明)、「“ニッチトップ”を目指す」(風間俊介)、「とにかく“本業”を極める」(Sexy Zone・中島健人)など、努力の仕方は十人十色。どんな職種でも活かすことのできる“仕事術”が、ジャニーズたちの“努力”には詰まっているのです。

*1 『TVガイドAlpha EPISODE A』(2016年11月)/*2 『CUT』2005 年8月号/*3 『MORE』2010年2月号/*4 『ピクトアップ』2016年4月号/*5 『an・an』2017年10月18日号/*6 『CUT』2013年7月号
霜田 明寛 ライター/「チェリー」編集長

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

しもだ あきひろ / Akihiro shimoda

1985年東京都出身。国立東京学芸大学附属高校を経て早稲田大学商学部卒業。9歳でSMAPに憧れ、18歳でジャニーズJr.オーディションを受けた「元祖ジャニヲタ男子」。3冊の就活・キャリア関連の本を執筆後、ジャニーズタレントの仕事術とジャニー喜多川氏の人材育成術をまとめた4作目の著書『ジャニーズは努力が9割』(新潮新書)がベストセラーに。また、文化系WEBマガジン「チェリー」編集長として監督・俳優などにインタビューする。SBSラジオ(静岡放送)『IPPO』の準レギュラーや、映画イベントの司会も務めるなど、幅広くドラマ・映画・演劇といったエンターテインメントを紹介している

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事