寿司にしてもラーメンにしても、ここ2年に限った傾向であり、いまだ20~30%の人が好きと答える、人気が根強い食べ物であることには変わりません。生活者の短期的な気まぐれなのか、本格的に心が離れる兆しなのか、注目していきたい傾向です。
まだまだある「○○離れ」
ここまで、身近な「食の○○離れ」を見てきましたが、食以外のジャンルにおいても、見えないところで「○○離れ」が進行しています。
例えば、近年ワイドショーを賑わせている不倫。「好きなら不倫な関係でもしょうがないと思う」と答える人が、1998年は20.3%いましたが、2018年には10.3%と半減し、“不倫離れ”ともいえる状況になっています。もはや10人に1人しか容認派はいないわけで、不倫報道にネット上などで批判が殺到するのもうなずけます。
これと近いものとして、“プレイボーイ・プレイガール離れ”もこの20年で進んでいます。具体的には、「いくつになっても恋愛していたい」という質問に、1998年には49.9%が「はい」と答えていましたが、2018年それが29.3%にまで、実に20.6ポイントも減っています。
日本人が恋愛にまじめな傾向は、今後も続くのでしょうか。
ほかにも、興味深い傾向はいろいろあります。
1992年 42.2%→ 2018年 23.5%(-18.7ポイント)
2002年 76.9%→ 2018年 59.0%(-17.9ポイント)
2002年 58.3%→ 2018年 37.4%(-20.9ポイント)
1998年 51.6% → 2018年 36.6%(-15ポイント)
*それぞれここ20年程の最高値を記載
などなど、ここ20年程で、ピークから右肩下がりを描いているデータがいくつも見られます。
ここまで見てきたように、ロングデータは人の心の移ろいやすさを浮き彫りにしています。そして、移ろい離れていっておきながらも、ものが終売になる、店が閉店するなどとなると、途端に惜しみ始めたりするのが私たち。急に慌てなくても済むように、普段から「○○離れ」の兆しに目を配っておくのも一助になるのではないでしょうか。
「生活定点」調査概要
調査地域:首都40km圏、阪神30km圏
調査対象:20~69歳の男女3080人(2018年・有効回収数)
調査手法:訪問留置法
調査時期:1992年から偶数年5月に実施(最新調査は2018年5月16日~6月15日)
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