「マリオメーカー2」YouTuberも熱狂する仕組み 楽しみ方は「プレイ」から「作る」「見せる」へ

✎ 1〜 ✎ 10 ✎ 11 ✎ 12 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

2018年11月、任天堂は自社のゲームソフト内容の動画配信に関する、新たなガイドラインを発表した。

ざっくり説明すると、個人で非営利であることを前提に、実況や文字、編集といった創作性のある動画であれば、任天堂の許諾を得ずにユーザーが自由に動画投稿サイトにアップロードできるようになり、指定の動画サイトであれば収益化システムにも対応している。

以前にも、任天堂にあらかじめ申請したうえで、動画を配信できるようなプログラムはあったのだ。しかし旧プログラムと比較して、多くの制限が撤廃された新たなガイドラインは、任天堂製ゲーム実況のほぼ全面的な解禁として、ゲーム実況動画投稿者たちに大いに歓迎された。

動画投稿に理解ある任天堂の姿勢があればこそ、『マリオメーカー2』は発売直後からたくさんの動画が投稿されているのである。

現在抱える「問題点」

問題点も挙げておく。現状ではフレンドとの通信プレイが行えないのは寂しい。また、世界中の人達とバトルをする「みんなでバトル」では、バトル向きではないコースが選択されてしまうことがある。さらに、回線状況から発生するラグが酷いときもある。

通信プレイをしなければ快適に遊べる『マリオメーカー2』であるが、通信関係はまだまだベータ版の印象が強い。今後のアップデートに期待したい。

ただ、そんな問題点を差し引いても、Switchユーザーなら『マリオメーカー2』はマストアイテムである。ゲームを作る人とプレイする人がSNSなどでつながり、たくさんの遊びがいのある楽しいコースが生まれる。そして、そのプレイを実況動画などで見た視聴者が、楽しそうだと『マリオメーカー2』の世界に入ってくる。そして新しく入ってきた人達が新たなコースを作り、またプレイをする。

こうして作り手と遊び手が結びつき、『スーパーマリオメーカー2』の世界は広がっている。なにせ、投稿されたコースは無限と言えるほどに多い。数カ月どころか、数年単位で遊び続けることができるとても幸せなゲームである。

赤木 智弘 フリーライター

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

あかぎ ともひろ / Tomohiro Akagi

1975年栃木県生まれ。2007年にフリーターとして働きながら『論座』に「『丸山眞男』をひっぱたきたい――31歳、フリーター。希望は、戦争。」を執筆し、話題を呼ぶ。以後、貧困問題などをテーマに執筆。主な著書に『若者を見殺しにする国 私を戦争に向かわせるものは何か』『「当たり前」をひっぱたく 過ちを見過ごさないために』などがある。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事