あなたの「老後不安度」を3分で計算してみよう 漠然とした不安で保険に入るのは危険すぎる
このご夫婦のように、保険を買ったはいいが、だんだん不安になってご相談に来られる人は多いのですが、政岡さんも、「相談に行ったときは、老後のために必要な気がして加入したが、適切だったのかどうかみてほしい」ということでした。ダブルインカムで子どもがいないので、支払えない金額ではないけれど、さすがに、保険料は負担だそうです。それはそうでしょう。夫婦の合計手取り額の25%以上ですもの。
すでに、契約してから半年が経っていました。私は、見知らぬFPに対し、「また、『老後不安』を商売に利用したな」と腹立たしい思いを抱きながら、まずは、ご夫婦の「老後不安度」を計算しました。「老後不安」の正体をしっかり把握するためです。
「老後不安度」の計算の仕方とは?
実は「老後不安度」を知るのは簡単です。この連載で何度もお伝えしている「人生設計の基本公式」で必要貯蓄率を求め、高ければ「早急に対策せよ(=老後不安度は高い)」ということですし、低ければ「そんなに心配しなくてよし(=老後不安度は低い)」ということになります。
正社員で共働き、現在のところ子どもがいない政岡家は、計算するまでもなく、「老後不安度は低いだろう」と思いましたが、想像通り、必要貯蓄率は7%でした。今後、手取り年収の7%を計画的に貯蓄していけば、今の生活水準を十分維持していけます。「老後不安度」は低く、間違いなく「不安商法でカモにされた」ようです。
政岡家の詳細は以下です。前出の人生設計の基本公式に当てはめていきます。ここではさっと読むだけで大丈夫です。
2人とも、60歳定年後に65歳まで継続雇用で働き続ける予定です。今の手取り額は前出の通り約700万円。これから給料はもう少し上がる予定ですが、役職定年があるので55歳で2割程度下がり、60歳以降さらに2割くらい下がる想定で計算しています。
「今後の平均手取り年収(Y)」は、今から少し増えると想定、夫婦合算して750万円、「老後生活比率(X)」は現在の生活費の6割程度とします。「現在資産額(A)」は600万円です。
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