人手不足を理由に採用基準下げた会社の行く末

「入社してから育てる」がNGなこれだけの理由

「採用基準を下げること」

採用基準を下げたとしても、自社がお客様に提供する価値基準を引き下げるわけにはいかないからです。これまでの価値を引き続き提供するのは当たり前で、それ以上の価値を提供し続けることが企業の存亡にかかってくることは言うまでもありません。そして、もしこれまでより低い基準で採用した場合には、これまで以上に教育とマネジメントが必要になります。採用基準を下げて採用した人材は、「人手」であり、「人財」ではありません。

採用基準を下げてはいけません。採用基準を明確に設定し、絶対にぶれないことです。採用基準に満たない人材は、絶対に採用してはいけません。つまり、正しい採用基準の設定をしているかどうかが、いい採用活動ができているかどうかの大きな分かれ目となります。

正しい採用基準の設定方法

では、ここからは正しい採用基準の設定方法のポイントを解説していきます。人材の素質を見抜くポイントは、次の2つです。

○先天的・後天的能力
○価値観

能力が先天的なものか、後天的なものかをしっかり見極めることです。「後天的能力」は、採用してからでも教育すれば引き上げられる能力なので、採用基準から外してOKです。「先天的能力」は教育してもなかなか変化させることが難しい能力なので、採用基準に盛り込む必要があります。

その理由と根拠を、脳の取扱説明書ともいわれる実践心理学NLP(神経言語プログラミング)を使って詳しく解説します。

NLPでは人間の意識レベルを5つの階層に分類しています(スピリチュアルも含めると6つですが、ここでは5つとします)。

①自己認識(アイデンティティー)
②信念・価値観
③能力
④行動
⑤環境

それぞれの階層は、例えば以下のように表現できます。

①自己認識(アイデンティティー)は、「私は〜である」
②信念・価値観は、「私は〜という考え方を大事にしている」
③能力は、「私は〜することができる」
④行動は、「私はいつも〜している」
⑤環境は、「私は〜に所属している」

それぞれのレベルは互いに影響し合い、各階層に変化があると、ほかの階層にも変化が現れます。その中でも、とくに変化させるのが難しいのは、①「アイデンティティー」と②「信念・価値観」です。人そのものや価値観を外的な力で変えるのは非常に困難を伴うものです。

私は、企業の現場でコンサルティングや研修講師をしています。目標を絶対達成させる状態にしなければなりませんから、達成しなかった人を達成する人に変えることが仕事です。しかし、人そのものやその人の価値観を変えるのは、簡単なことではありません。人間というのは、過去の体験の「インパクト×回数」でできていますので、アイデンティティーや価値観を書き換えるためには、相当なインパクト×回数が必要です。

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