足元の印象は、「靴とパンツ丈のバランス」で9割決まります。とくに、スニーカー通勤のときは陥りやすいワナです。スニーカーの場合、パンツ丈はいつも以上に短くなります。デザインを問わず、革靴に比べればスニーカーはボリュームがあるからです。
いつもと同じパンツ丈でスニーカーを履いたとき、パンツ生地が足元に履いかぶさります。スニーカーに覆いかぶさったスラックスの弛んだ生地は、凸凹したスニーカーの形状に引っかかり野暮ったい印象に見えます。革靴のようにエレガントに揺れません。
この風潮はスニーカーに限らず、革靴の場合も当てはまります。立っているときはソックスが隠れ、座ったときはソックスが見える程度のパンツ丈が主流になっています。ソックスの色にも気を配る必要があります。
白いスニーカーに黒いソックスはNG!
革靴の場合、靴の色に合わせて黒いソックスを履いていればよかったわけですが、白いスニーカーに黒いソックスは合いません。とはいえ、白いソックスでは中学生のような印象です。
また、ビジネスという場面だからこそ、私服で白スニーカーを合わせるときに履くベリーショートソックスも好ましくありません。どんなにカジュアルになっても、素足が見えることはビジネスマナー違反だからです。
白いスニーカーに合わせるソックスは、白に限りなく近い灰白色(かいはくしょく)がなじみます。ベージュやライトグレーに比べ、より白に近い色です。一方、黒いスニーカーに合わせるソックスは、革靴同様、シューズによくなじむ黒ソックスです。
ここ数年、ビジネスファッションの多様化は想像以上に進んでいます。スーツに革靴のスタイルがなくなることはありませんが、オフィスカジュアルの定着とともに足元のカジュアル化も、より一層進むことが予想されます。
スニーカーは極端でも、本格的な革靴とスニーカーの間に位置するビジネスシューズも最近は、目立ち始めています。
「スニーカーのような履き心地で、革靴の見た目」を意識したビジネスシューズです。こうした商品は、これまで機能重視でデザインは二の次だったのが、ツープライススーツ量販店などでは、最近では機能性を伴いつつスタイリッシュなビジネスシューズが増えています。
これはクールビズやジャケパン、いわゆるオフィスカジュアルを取り入れる人が増えた影響の1つでしょう。ビジネスシーンでは「天然革のカッチリした靴を履くのが絶対」という価値観が薄れてきています。「革靴の高級感」で差をつける時代から、「靴と服のバランス」で差をつける時代に、今まさに変化しているのです。
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